香港特別行政區と澳門特別行政區は、珠江河口の東西両岸に位置し、香港は東岸に、澳門は西岸にある。香港と澳門は昔から中國の領土であり、1840年のアヘン戦爭以後それぞれイギリスとポルトガルに占領されてきた。1984年に中國とイギリスが調印した香港問題に関する共同聲明および1986年の中國とポルトガルが調印した澳門問題に関する共同聲明に基づき、中國政府は1997年7月1日に香港に対する主権行使、1999年12月20日に澳門に対する主権行使を回復した。これと同時に、香港特別行政區と澳門特別行政區が正式に発足した。
中國政府は香港と澳門の二つの特別行政區でそれぞれ「一國二制度」、「香港人による香港の管理」、「澳門人による澳門の管理」、「 高度な自治」の基本方針を実行している。「一國二制度」とは、中國という統一國家の下で、大陸地域では社會主義制度を実行し、香港と澳門では現行の資本主義制度と生活様式を保ち、50年間変わらないということである。「香港人による香港の管理」および「澳門人による澳門の管理」とは、香港の人々が自主的に香港を管理し、澳門の人々が自主的に澳門を管理し、中央から人員を派遣して特別行政區政府において職務を擔當させることはないということである。「高度な自治」とは、外交と國防事務が中央政府によって管理されるほか、香港特別行政區と澳門特別行政區は行政管理権、立法権、獨立した司法権および終審権を含む當地區の事務を自主的に管理する権限を享有することである。
香港特別行政區の現在の行政長官は曽蔭権氏、澳門特別行政區の現在の行政長官は何厚カ(「金」へんに「華」)氏である。
「チャイナネット」2005年10月28日