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サブプライム問題とイソップ物語

人民中國  |  2008-12-30

サブプライム問題とイソップ物語。

タグ:中國 サブプライム イソップ

発信時間:2008-12-30 17:30:13 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

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今年9月、中國では宇宙ステーション建設を目指す「神舟7號」が打ち上げられ、初の宇宙遊泳に成功しました。中國にはこのほか、月面著陸を目的とする「嫦娥」計畫もあるなど、宇宙事業に國威をかけて取り組んでいます。今日、巨費を投じて宇宙事業を単獨で積極的に推進できる國は中國をおいてほかにないでしょう。

世界の注目を集めた北京五輪開催から一カ月後、リーマン?ブラザーズが破綻するなど、米國発サブプライム?ローン問題の激震が世界経済に波及しつつあります。中國の壯大な宇宙事業の快挙と世界経済の未曾有の危機といった世相に、世界経済における中米両國のプレゼンスの変化が垣間見えるようです。

プレゼンスを高める中國

イソップ物語に「ウサギとカメ」という話があります。両者が「駆けくらべ」をする話ですが、宇宙事業では、ウサギは今から40年ほど前に「アポロ11號」による月面著陸に成功し、スペースシャトルなどで數々の宇宙実験を行っている米國、それに対し中國はさしずめカメでしょう。

宇宙事業において、米國はかつての勢いはないものの、中國の先を走っていることに変わりはありません。ただ、宇宙事業の発展を支える経済力となると、中國と米國との差はかなり縮まってきています。

現在、世界がもっとも関心をもっているのは、1929年の世界恐慌以來の危機といわれるサブプライム?ローン問題の行方ではないでしょうか。世界経済の発展に影響力のある國?地域としては、米國、中國、EU、日本、産油國、新興國などが指摘できますが、このうち、この問題に対しもっとも多くの選択肢をもっているのは中國でしょう(注1)。

中國は、10年前のアジア通貨危機で、世界から確実視されていた人民元切り下げを斷固として行わず、その後のアジア経済の安定に貢獻した実績があります。當時の金融危機はアジアに限定されていましたが、今回は世界的規模です。中國の経済力は當時と比較にならないほど大きくなっています。中國がどう対応し、どんなメッセージを発信しようとしているのか、今、世界の関心事の一つになっているといってよいでしょう。

天津?ダボス會議での約束

米國の金融安定化法案の採決の行方に世界が固唾を呑んでいたころ、天津では第二回天津夏季ダボス會議(注2)が開幕しました。その折、クラウス?スクワブ議長の「中國は當面の世界経済危機にどう対応するか」との質問に対し、溫家寶総理は、「各國との協力を強化し、(中略)中國が力強くかつ安定的高成長を維持すること、これこそが世界経済に対する最大の貢獻である」と答えています。

9月に天津で開かれた第2回夏季ダボス會談で演説する溫家寶総理(新華社)

會議參加者の中には、サブプライム?ローン問題を「危機即ちチャンス」とみて、海外展開や國際ブランド、國際金融関連人材などの確保が容易になるとの企業家もあったようです。また、この機會にウォール街に投資しようなどといった「救美英雄」(米國の救世主)を気取るうわさ(注3)も少なくなかったようですが、中國人民銀行は、これをきっぱり否定しました。

サブプライム?ローン問題では、中國経済への影響、金融機関の損失も少なくなく、この點で、溫家寶総理は今の経済成長維持を優先し、そのために経済矛盾を是正していくことに全力を上げると、天津で約束したと言えるでしょう(注4)。

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