また、中國は米國からの輸入を増やし、両國間の貿(mào)易平衡化を図りたいと思っているにも関わらず、米國側(cè)がその多くを輸出制限している。これだけで、対中輸出で稼げるはずの1千億ドル近くを米國は損していることになるのだ。いくらなんでも、米中貿(mào)易を平衡化するために、中國はボーイング機(jī)と大豆だけを輸入しろと言うのではあるまい？

また、米國進(jìn)出したがっている中國の企業(yè)も多い。そうすれば米國の雇用機(jī)會を増やすことにつながるはずなのに、安全を理由にした米國側(cè)の差別的な規(guī)制に阻まれることが往々にある。こうした事実は、米中貿(mào)易問題には幾重にも折り重なった複雑な原因が立ちはだかっていることを示している。為替問題だけをあげつらっても、全體の問題の解決にはつながらないのである。

世界経済は複雑かつデリケートな時期にあり、また移ろいやすい。そのため、人民元相場を合理的でバランスの取れた水準(zhǔn)で保持することは、米中貿(mào)易の安定した発展につながるだけでなく、世界経済の安定した発展にもつながるはずである。（作者　同済大學(xué)財経証券市場研究所所長?石建勳）

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」2011年11月16日