多層的な資本市場の構築から考えると、中國の資本市場には既に上海証券取引所のメインボード(主板)、深セン証券取引所の「中小企業ボード」と「創業板(新興企業向け市場)」は揃っているが、市場外取引を行う全國規模の統一的な証券取引所が欠けている。この度の北京取引所の開設がその空白を埋める形となり、加えて市場が期待している外國企業向けの「國際板」の創設も著実に進展しており、中國市場における証券取引所の大まかな枠組みの土臺が完成する見通しだ。
今後、長期にわたって、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、環渤海灣地域が牽引役となって、中國の経済発展を引っ張っていくだろう。この三大経済圏のうち、前二者には既に上海証券取引所と深セン証券取引所という全國規模の資本市場があるが、環渤海灣地域にはない。環渤海灣地域に全國規模の証券取引所を設立することで、他の二大経済圏との金融市場のアンバランスを解消することができ、中國の経済発展に対し、より効果的に牽引力を発揮することができる。