世界貿易機関(WTO)は北京時間3月26日夜9時、米國?EU?日本が中國産レアアース?タングステン?モリブデンの輸出管理措置を巡り提訴した件の、紛爭処理小委員會の報告書を発表し、本件の仮裁定の結果を出した。それによると、中國のレアアースなどの商品に対する輸出稅および輸出枠の規制が、WTOの規定に背くとされた。専門家は、「今回の裁定は、中國に輸出規制の手段を放棄し、コストが高く効率が低いその他の手段により、本國の資源と環境を保護するよう迫ったようなものだ。歐米はまた、自國の類似する政策を見て見ぬふりしている」と指摘した。
レアアース開発による環境破壊
報道によると、中國は2010年にレアアース輸出枠を40%縮小し、レアアースを消費する先進國および関連産業を恐慌に陥れた。レアアースは太陽光パネル、電気自動車のバッテリー、スマートフォンなどの多くのハイテク製品に欠かすことのできない材料であり、「工業のビタミン」とも呼ばれる。2014年の第1期レアアース輸出枠は1萬5110トンで、昨年の第1期より2.5%減となった。
専門家は、「レアアース資源は重要だが、その開発により資源環境に大きな負擔がかかる」と指摘した。ゆえに多くの西側諸國は、閉鎖して開発しないという保護措置を講じており、外國から調達している。中國は長期的に、世界のレアアースの9割以上を安く提供してきた。資源の無秩序な輸出を回避し環境の持続可能な発展を促すため、中國は輸出枠という措置を講じ、安価な中國の資源に慣れた西側諸國の不満を招いた。西側諸國は故意に、無秩序なレアアース開発により中國の環境にもたらされる深刻な被害を無視した。