2.「一帯一路」フォーラムにおける習近平主席のスピーチから思う
東日本國際大學客員教授 西園寺一晃
習主席のスピーチを見て、新しいタイプの大國の自信と責任感と夢を感じた。人類の歴史上、様々なタイプの大國、強國が出現した。共通點は強力な軍事力と経済力で覇権主義を行ったことである。習主席のスピーチ通りに中國が関係各國と協力し一帯一路構想を推進するなら、覇権主義を行わず、世界の平和と繁栄に責任を持ち、そのために全力を盡くすという新しいタイプの大國、強國が地球上に出現することになる。人類の歴史にとって畫期的なことである。
アジアと歐州を結び、沿線?沿海國のインフラ整備を支援することは、経済面から格差を是正し、繁栄を分かち合うことにつながる。しかし習主席のスピーチから、一帯一路の意義は単に経済面に留まらないことがわかる。全ての沿線?沿海國が経済だけではなく、安全保障、環境、エネルギーなど多面的に協力する可能性が無限に広がる。さらに各國、各民族の文化を尊重し、互いに學び合い、相互理解を深めることがもう一つの大きな目的である。これは一種の平和実現プロジェクトと言える。これこそ各國にとって最大のウインウインである。現実の世界は紛爭が絶えず、利己主義、閉鎖主義が橫行しているが、大きな原因は貧困、経済的格差の拡大である。一帯一路構想はこのような現狀を打破し、平和共存、友好協力、共同繁栄の可能性を示している。新シルクロードが平和と繁栄の道になることを期待する。