中國外國為替取引センターの発表によると、2019年1-11月の海外機関投資家の中國銀行間債券市場における債券純購入額は9702億元だった。うち、11月単月の純購入額は988億元で、前月より485億元増加した。多くの機関の予測では、海外投資家は來年も引き続き中國債券を大幅に買い増しし、純流入額は1兆元を大きく上回る見通しだ。
保有殘高から見ても、海外投資家が中國債券を選好していることがわかる。中央國債登記結算有限責任公司と上海清算所の委託管理データによると、19年10月末時點の海外機関投資家からの委託管理額は2兆1276億元に達し、2018年末より3977億元増加した。
外國為替取引センターのデータによると、益々多くの外資系機関が中國債券市場に參入している。19年11月末時點で、2517社の海外機関投資家が銀行間債券市場に參入している。19年1-11月に中國銀行間債券市場に新たに參入した海外機関投資家は1331社に上る。
近年、海外機関は中國の債券や上場株式、ファンドの保有高を持続的に増やしている。外國為替取引センターの統計によると、海外機関の保有高合計は2014年末は2192億ドルだったが、2018年末には4448億ドルと103%増加した。うち、債券の保有高は1085億ドルから2638億ドルに、143%増加した。
中國金融市場で近年、一連の開放措置が講じられたことで、外資は中國債券市場へ円滑に參入できるようになった。國務院金融安定発展委員會弁公室が19年7月20日に発表した11項目の金融業対外開放措置のなかで、3項目が債券市場に直接関わるものだ。具體的には、◇海外機関投資家の銀行間債券市場への投資の利便性を一段と高める。◇外資系機関が銀行間債券市場でA類の引受主幹事ライセンスを取得することを認める。◇外資系機関が中國で信用格付事業を展開し、銀行間債券市場と取引所債券市場の全ての債券について格付を行うことを認める。