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360v360.cn |29. 03. 2023 |
メガシティの時代:中國都市総合発展指標2021ランキング
2.メガシティと特大都市が中國の都市発展をリード
都市規(guī)模と発展水準の関係分析を可視化するために、〈指標2021〉では、箱ひげ図と蜂群図を重ね合わせ、タイプごとに都市の偏差値分布とその差異を比較した。
これに対して、中國國家発展改革委員會発展戦略和計畫司元一級巡視員、中國駐日本國大使館元公使參事官の明暁東氏は、「〈指標2021〉のこの試みは畫期的だ。これによって、各種指標のランキングに、箱ひげ図が重ねられ、異なるタイプ都市の分布と差異が可視化された。2021年中國都市全體の発展狀況が非常に正確に示されている。読者に中國都市の実力をより立體的かつ直観的に印象づける。これ自體が、一つの重要なイノベーションである」とコメントしている。
〈指標2021〉では、都市を人口規(guī)模に応じて、人口1000萬人以上の「メガシティ」、500萬人以上1000萬人未満の「特大都市」、300萬人以上500萬人未満の「第Ⅰ種大都市」、100萬人以上300萬人未満の「第Ⅱ種大都市」、100萬人未満の「中小都市」と分類している。 この分類は、「都市規(guī)模分類基準の変更に関する中國國務(wù)院通達」の都市分類と同じだが、「通達」では「都市部人口」を用いているのに対し、〈指標〉では「常住人口」を用いている。
直近で実施された中國第7回國勢調(diào)査のデータを用いて297の地級市以上都市を分類すると、メガシティは17都市、特大城市は73都市、第Ⅰ種大都市は107都市、第Ⅱ種大都市は79都市、中小都市は21都市となる。
17メガシティの常住人口は2億7千萬人に達し、日本総人口の2倍以上に相當する。メガシティと特大都市を合わせると90都市で、総人口は7億8,000萬人に達し、これはアメリカ総人口の2倍に相當する。これについて、東京経済大學の周牧之教授は、「中國人口の半分以上がこれらの都市に住んでおり、メガシティ化、大都市化は、中國ですでに現(xiàn)実のものとなっている」と指摘している。
箱ひげ図中の橫線は、サンプルの中央値、箱の上辺は上位四分位點(75%)、箱の下辺は下位四分位點(25%)、箱本體は50%のサンプル分布を示している。蜂群図は、個々のサンプル分布をプロットした図である。箱ひげ図と蜂群図を重ね合わせることで、サンプルのポジションと全體の分布の雙方を示せる。
〈指標〉では、評価方法に偏差値を用い、全國での各指標における各都市のパフォーマンスを測っている。これによって、各指標で用いられる異なる?yún)g位を、偏差値という統(tǒng)一的な尺度で総合的に比較することが出來た。各都市における偏差値の中央値は、図2に見られるように、メガシティのみ全國平均を上回っている。環(huán)境、経済、社會の三大項目の偏差値を積み重ねた総合評価の全國平均値は、150である。図2で示すように、各タイプ都市の中で、唯一メガシティの中央値が全國平均値を超えた。
周牧之教授は「メガシティは、疑いなく中國都市発展のエンジンとなっている。但し、メガシティの中でもその評価は芳しくない都市もある。例えば、臨沂の総合評価偏差値は全國の平均値を下回った。また石家荘の総合ランキングは全國第46位である。これに対して、石家荘より180萬人も人口の少ない南京は、人口規(guī)模では特大都市でありながら、総合ランキングでは第7位に輝いている」と解説する。
これは、〈指標〉が「環(huán)境」「社會」「経済」の総合評価であることに起因している。人口規(guī)模と環(huán)境、社會、経済の三大項目との相関を分析すると、人口規(guī)模は「環(huán)境」との相関が弱く、「社會」との相関がやや強く、「経済」との相関が最も強いことがわかる。つまり、人口規(guī)模が大きい経済パフォーマンスの良い都市でも、「環(huán)境」の得點が低い場合は、総合ランキングの順位を引き下げることがある。
図2 〈中國都市総合発展指標2021〉総合ランキング人口分類別分析
出典:雲(yún)河都市研究院〈中國都市総合発展指標2021〉より作成。