今年に入り工業生産が高い伸び率を保ち、マクロ経済運行のバラストになっている。複數のエコノミストは11月の工業付加価値額の増加率の予想値(前年同月比)を平均5.26%とし、先月公表された5.3%をやや下回った。
先行指標を見ると、11月の製造業購買擔當者景気指數(PMI)は50.3で、前月を0.2ポイント上回り3カ月連続の上昇となった。また2カ月連続で景況判斷の分かれ目となる50を上回った。
中國物流?調達連合會特別アナリストの張立群氏は、「11月もPMIが上がったことは、経済の基礎の回復に関する兆しがより顕著になり、企業の期待感を強める追加政策の効果が拡大したことを意味する。生産指數、調達量指數、生産経営活動期待指數がいずれも上がり、企業の生産経営活動が回復傾向を呈したことが分かる」と分析した。
工業の利益の増加率も大きく改善された。1?10月の全國の一定規模以上の工業企業の利益額は前年同期比4.3%減で、うち10月は同10.0%減となり、下げ幅が9月より17.2ポイントと大きく縮小した。
財通証券マクロチーフアナリストの陳興氏は、「11月の製造業PMIは50以上で回復を続けた。主要サブ指標のうち、生産と需要がいずれも回復し、原材料及び出荷価格がいずれも低下し、完成品在庫が上昇した。全體的に見ると、工業生産の景況感がやや高まっており、11月の工業付加価値額の増加率は前年同月比で5.4%にのぼる見込みだ」と述べた。
北京大學國民経済研究センターは報告書の中で、「新たな安定成長政策が持続的に打ち出され、工業経済成長への下支えが強まる中、製造業の景気が大幅に改善され、工業全體の著工率が合理的かつ適度な水準を保ち、工業経済が全體的に安定成長している。ところが現在、國內の効果的な需要の不足が未だに解消されておらず、これに企業生産の內部の原動力が弱まっていることと高い基準値による不利な影響が加わるため、11月の工業付加価値額は前年同月比5.0%増で、増加率が前期より0.3ポイント低下と予想する」とした。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年12月15日