中國中央軍事委員會副主席、國務委員兼國防部長の曹剛川上將と米國のロバート?ゲーツ新國防長官は5日、両國の國防省間に直通電話を設置することで正式に合意した。すなわち、外部の注目する中米軍事ホットラインである。これは中國人民解放軍が外國軍との間に初めて設置する上層部の軍事ホットラインであり、中米両國?両軍関係がまた新たな段階に上がったことを意味する。(文:王新俊?軍事科學院戦爭理論?戦略研究部研究員)
國內外の多くのメディアは中米間の軍事ホットラインの設置への期待に溢れ、「中米両軍事大國間についに『セーフティ?ライン』ができた。これは世界、特に東アジアの安全保障にとってのセキュリティ?ラインだ」として、これを積極的に評価している。
軍事ホットラインの設置は中米両國?両軍関係の発展、および両國の國際協力の強化にとって、極めて積極的かつ建設的な意義を持つ。
まず、軍事ホットラインは両軍交流?協力の強化を推進する役割を果たす。近年、國家関係の進展を受けて、中米両軍の交流と対話はたゆまず拡大し、ハイレベル戦略対話は深まり続け、各レベルの交流は頻繁になっている。今年3月7日、ゲーツ長官は米國防総省における最初の記者會見で「われわれにとっては、相互信頼構築の1つの方法として、中國と両國関係の各分野で接觸することは非常に重要だ」と述べた。
軍事ホットラインは両國の危機管理?制御の段階と水準を引き上げる。中米は共に世界の大國であり、地域と世界の平和の維持に重要な責任を負っている。雙方の協力の前提は相互信頼の確立であり、とりわけ突発的な事件によって誤った判斷を招き、両國関係の正常な発展に影響を與えるような事態を回避することが必要だ。
軍事ホットラインは世界の平和と安定を促進する作用をもたらす。近年、中米は國際安全保障の多くの問題で協力を強化し、立場を調整し、地域と世界の平和と安全を積極的に促進する役割を果たしている。このため、中米が軍事関係を一層発展させることが世界の平和にとって福音となることは疑いを入れない。
軍事ホットラインは「中國脅威論」を正面から解消する上で積極的な役割を発揮する。「中國軍事脅威論」は中米両國?両軍関係の発展にとって、常に深刻な障害となってきた。今年6月の第6回アジア安全保障會議でペース米統合參謀本部議長は、ペンタゴン內で報告を書く専門家の一部は中國に行ったことがなく、中國の防御的な伝統軍事文化を理解しておらず、また平和的な発展に力を盡くしたいという中國人民の願いも理解していないことを率直に認めた。軍事ホットラインは両國および地域の安全保障協力に一層の相互信頼をもたらすと共に、両軍上層部の交流と協力を強化し、相互信頼を増進し、疑念を解消する上で積極的な役割を発揮すると言えよう。
「人民網日本語版」2007年11月7日