消費需要を拡大し、省エネ?排出削減を推進するため、中國は2009年に「省エネ製品恵民プロジェクト」を実施し、エネルギー効率が1級または2級のエアコン、冷蔵庫、洗濯機、フラットテレビ、湯沸かし器、テレビなど10製品を財政補助の形で普及させる政策を打ち出した。また昨年6月1日には省エネエアコン製品の普及をスタートさせた。調査によると、同政策は省エネエアコンの製造業者と消費者の雙方にプラスとなり、省エネ?排出削減にも著しい効果をもたらしている。
高効率省エネエアコンは研究開発に多額が投じられ、製造コストが高く、普及當初の市場シェアが小さいことなどが原因で、普通の製品より30~50%高い価格で売られ、高効率省エネ製品は「評判はいいが業績が振るわない」という狀況に陥った。しかし、政府の補助金支給により、省エネエアコンの価格は大幅に低下した。
國が補助政策を打ち出してから、高効率省エネエアコンの価格は大幅に低下し、最低販売価格は約50%下がった。1.5馬力の高効率省エネエアコンは平均で1000元以上の値下がりとなり、同規格の低効率エアコンとほぼ同価格まで下がった。
2004年~2008年、エネルギー効率が1級または2級の高効率省エネエアコンの市場シェアは5%前後を維持しており、70%以上が省エネでない5級のエアコンだった。しかし財政補助による普及で、高効率省エネエアコンの販売臺數は大幅に増加し、市場シェアは50%まで急速に上昇した。2009年下半期の販売臺數は500萬臺を超え、前年通年の5倍となった。
中國國家発展改革委員會によると、財政補助による高効率省エネエアコンの普及から半年で、省エネエアコンの市場シェアは大幅に拡大した。「省エネ製品恵民プロジェクト」もわずかな労力で最大の効果をあげることができた。現在、27社、431商品の高効率省エネエアコンが財政補助の対象商品に指定されている。
國の財政補助により、高効率省エネエアコンの普及や低効率エアコンの淘汰は加速化し、エアコン全體のエネルギー効率は15%向上した。昨年の高効率省エネエアコンの販売臺數500萬臺で計算すると、中國は年間15億キロワット時の電力を節約し、140萬トンの二酸化炭素排出と6000トンの二酸化硫黃排出を削減し、省エネ?排出削減に多大な効果をもたらすことができる。 |