気象観測データによると、4月9日、中國は黃砂に見舞われた。中國の華北、東北、黃淮などの地域で10日、黃砂や粒子狀物質が舞い、內蒙古自治區中西部では黃砂が発生した。
市民らは頻発する「黃砂」に注目している。これは正常な気象現象なのか。今春、黃砂が頻発している原因は何か。
統計によると、中國では1年の7割以上の黃砂が春(3~5月)に発生している。最も頻発する時期は4月で、その次に3月と5月が多い。
黃砂は主に強風が続く、黃砂の発生源、下層大気が不安定の3つの要因により発生する。
中國林業科學研究院荒砂漠化研究所の呉波所長の分析によると、中國の黃砂の主な発生地は新疆の南部、甘粛の河西回廊、內蒙古の中西部などの砂漠地域に集中しており、これらの地域の植生回復は砂源區から発生する塵の量の減少、黃砂の危害の軽減にある程度の役割を果たす。しかし、モンゴル南部のゴビ砂漠も中國に影響を與える重要な黃砂の発生地である。2022年のモンゴル南部の植生の成長狀況は、近年の平均狀況と比べて悪化した。しかも、黃砂発生地の植生カバー率も低かった。
呉波所長は、「この時期、モンゴル國と中國北部は降水量がやや少なく、初春に気溫が大きく上昇したことにより凍土層が溶け、地表の砂が緩くなった。また、春に北部では強風がよく吹き、露出した黃砂源の地表條件と合わさり、黃砂が頻発する」と説明した。
國家林草局のデータによると、中國にはまだ257萬3700平方キロメートルの砂漠化した土地と168萬7800平方キロメートルの砂化した土地があり、特に広面積の砂漠とゴビ砂漠は巨大かつ永久的な砂塵源であり、黃砂の防止改善活動は長期的で困難な重要任務となる。
専門家によると、砂漠化の防止は一気に進むものではなく、今後も植生の修復を強化し、黃砂の発生頻度と黃砂の被害を軽減する必要がある。そのほかに、國際協力を強化し、黃砂被害という世界的な課題を共同で改善していかなければならない。
呉波所長は、「モンゴルの『10億本の植林』計畫の開始後、中國はモンゴルとの砂漠化防止プロジェクトの協力を積極的に支持?展開し、他國の砂塵発生地の植生回復を後押しし、砂嵐の危害を軽減することができる」と話した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2023年4月11日