歐州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス(C3S)」は現地時間10日、2024年は記録が始まった1850年以降で最も暑い年になり、多くの重要気候指標の記録が更新されたとのプレスリリースを発表した。
関連データによると、世界の24年の平均気溫は15.10度で、産業化前(1850?1900年)を1.6度上回った。1.5度を上回ったのは24年が初。
C3Sによると、人類活動による気候変動は、世界の地表及び海面溫度の急激な上昇の主因だ。
日増しに頻繁化する異常気象は、人類社會に深刻な影響を及ぼしている。C3Sの研究者であるニコラス氏は、「高溫は熱波、日照り、山火事などの災害を直接引き起こし、かつ大気中の水蒸気含有量を変えることでより多くの異常降水事件を引き起こす」と述べた。
イタリア、フランス、スペインでは24年夏に高溫が続き、一部地域で最高気溫が更新された。ギリシャでは約9500件の森林火災が発生し、被災面積は4萬4500ヘクタール弱にのぼった。
國際科學研究機関ワールド?ウェザー?アトリビューション(WWA)は24年度報告書の中で、24年の記録的な世界気溫は豪雨の頻度と強度を直接上げたとした。
高溫は生態系及び環境バランスに深い破壊をもたらす。米國海洋大気庁の専門家は24年5月に、海洋溫度の記録更新により世界のサンゴ白化現象が広がり、深刻化していると警鐘を鳴らした。
ニコラス氏は、「25年には気溫がほんの少し、つまり0.1、2度上がるだけでも、より深刻で広範な環境連鎖反応を引き起こす恐れがある。世界の溫室効果ガスの排出を早急に削減するよう全力を盡くすべきだ」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2025年1月13日