「かわいい」をキーワードにコスプレやゴスロリなどユニークなファッションを作り出している日本の女性たち。韓國ドラマに出てくる女優たちのファッションはアジア地域の女性の手本となり、中國の女性は知性的な美で知られる。
カネボウ化粧品?美容研究所は今年3月と9月に、東京、上海、北京、臺北、ソウルの18歳から59歳の女性450人(東京のみ468人)に対してインターネットでアンケートを実施し、その調査結果が14日に発表された。主な調査項目は生活、仕事、なりたい自分像、美容意識、カラー、メイクテイスト。
中日韓女性比較②:可愛くなりたいVS知的になりたい
「なりたい自分像」や「ほめられてうれしい言葉は?」という項目では、それぞれの都市で多様な姿が浮かび上がり、さまざまな価値観が表れる結果になった。
ここでも東京の特徴がはっきり表れている。東京のなりたい自分像は「気配りができる人」「おしゃれな人」「スタイルが良い人」「楽しい人」などは、ほかの4都市より極めて高い。
その傾向は「ほめられてうれしい言葉は?」についての回答にも表れている。「おしゃれ」「センスがいい」「かわいい」と言われたいと同時に、「気配りができる」「気が利く」「優しい」「料理が上手」というように、相手を喜ばせることも強く意識している。外見だけでなく自分という人間が人の目にどのような印象に映るかが大切。しかも、非常に個性的だったり、目立ったりというより「ソフトな印象、おしゃれな印象」が好まれる。
それと異なり、上海、北京、臺北、ソウルの女性はもっとストレートだ。「上品」「仕事ができる」「才能ある」といった答えが目立つ。つまり「かっこよく知的に目立ちたい」という積極的な自己アピール型ともいえよう。
カネボウ美容研究所の野々村榮所長はこうした結果について次のように解説する。「日本では歴史的に長らく男性は女性を養い守るもの、女性は男性をサポートするものといった役割分擔があり、男は強く雄雄しく、女性は控えめで優しく、といった男性観、女性観が根強くあった。こうした男性観、女性観はいまや過去のものとなったが、意識下にはいまだ殘っており、現在の「おしゃれでソフトな印象」を好む東京女性という結果につながった」。
それに対して、ほかの都市は過去に影響されず、急激な経済発展の中で人目を気にするより自由を謳歌し、「かっこよく知的な女性」を志向するという違いが生まれていると考えられる。