(2)日本政府と官僚らの意識の中には依然としてアジアの隣國を軽視し、歐米を尊ぶ伝統を引継いでいる。日本は歴史的に歐米と対抗してきたにもかかわらず、歐米が自分よりも優れ、極度に歐米を崇拝するところがある。逆に自分よりも遅れているアジアの隣國は軽蔑している。戦後、日本は米國を特に崇拝し、何でも言うことを聞いてきた。2010年、日本の監視船と中國の漁船が衝突した事件の処理についても、中米関係の悪化を背景に米國と連攜して対策をとった。日本は韓國やロシアの放射能汚染水放出に対する抗議を無視、隣國の水産加工や生態利益の侵害に対しては何も考えていない。その本質は周辺國に対して歴史的に傲慢な気持ちがあるためだ。これらの國々を歐米と置き換えた場合、日本は少なくとも慎重になって、違う行動を取ったたにちがいない。
(3)今回の大災害によって、中日関係は回復の兆しを見せている。しかし、日本國內には依然としてこの回復をこころよく思わない勢力が存在し、中國は「脅威だ」と、日本の國民をそそのかしている。そうしたことを背景に、中國のヘリコプターが日本の軍艦に「接近」したという歪曲された報道や、脅威を誇張する「中國安全保障レポート」が出ている。
(4)今回の空前の災害に対し、日本政府は有力な措置をすぐに取れず、事態を悪化させ、放射能汚染を世界に拡散させるという數多くの重大なミスを犯し、國內からも不満の聲があがっている。こんな時にアジア各國と適度な緊張を保つことで、視線を他に移し、國內の問題や指導者のプレッシャーを緩和しようとしている。
日本政府と日本社會が力を合わせ、別の問題を派生させたり、故意に視線を他に移し、アジアの隣國を挑発するやり方ではなく、本當の意味での復興の道を歩み出すことを期待している。大政治家が重視すべきことは、狡猾な陰謀や手腕ではなく、善良、道徳と正義、誠意である。自然災害や人道主義の危機を前に、中國や他のアジア諸國は日本國民が信頼できる朋友であり、日本への継続的な誠意ある救援と支援を望んでいる。(作者:外交學院國際関係研究所教授 周永生)
「中國網日本語版(チャイナネット)」2011年4月12日