自由貿易區の構築が地域協力を促進 東アジア経済一體化を加速
専門家らは、自由貿易區の構築は3國間の商品と貿易の自由化を加速させ、北東アジア地域協力を推し進め、東アジア経済一體化の実現に向けた大きな一歩にもなると分析する。
張建平氏は、北東アジアにはまだ二國間や多國間の自由貿易協定がなく、世界の経済成長をけん引する立場と不釣合いだと指摘。北東アジア地域経済一體化に多くの困難や障害がある中、中日韓自由貿易區に関する交渉の早期実施は北東アジアと東アジアの多國間の地域経済協力を動かすテコになるとの見方を示した。
さらに張建平氏は、「中日韓自由貿易區の構築は東アジア自由貿易協定の締結を促す可能性もある。東アジア経済一體化が同地域の世界における地位を高めることから、中日韓自由貿易區の構築は北東アジア経済一體化の重要な一歩だと言うことができる」と述べた。
地域協力は経済だけでなく、政治や安全保障にも大きく関わるが、東アジア経済協力において、政治と安全保障面の協力は比較的遅れている。地域內の國同士の領土?領海爭い、朝鮮半島情勢および各國の政治?経済モデルの違いなどの問題が比較的目立つ。
中國國際問題研究所の曲星所長によると、中日韓自由貿易區の構築は北東アジアの情勢を緩和し、矛盾や衝突を軽減することができる。
曲星氏は、「歴史上、ドイツとフランスは何度も戦爭したが、歐州石炭鉄鋼共同體の設立後にドイツは和解と協力を目指し、石炭や鉄鋼などの資源を獲得するための武力爭いを行わず、歐州の一體化を推し進める方向に歩みだした」と述べたうえで、中日韓自由貿易區の構築が歴史問題の解決、資源開発?利用における協力強化、矛盾解消につながるとの見解を示した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2012年5月14日