全國両會(政治協商會議、人民代表大會)を目前にひかえ、中國網は、「外國人が見る中國」の両會特別編を企畫し、外國人記者と外國人専門家、外國人留學生の3者を招き、両會に対する見方をそれぞれに語ってもらうことにした。今回のゲストは、「人民中國」雑誌社に勤める日本人専門家の島影均(しまかげ?ひとし)氏である。
忙しくなった外國人記者
島影氏はかつて日本北海道新聞社の記者として中國に駐在していた経験を持つ。島影氏によると當時は、「記者會見は少なく、外國人記者の取材は難しく、新華社による記事を出すしかなかった」。1989年には総理に面會し、質問のチャンスを得たこともある。「北方四島」に関する質問をした當時の情景を、島影氏ははっきりと覚えているという。
島影氏によると、以前、中國に駐在する外國人記者ができることは限られ、仕事は比較的楽だった。だが中國政府が情報公開を進める現在、外國人記者の取材範囲は広がり、記者は毎日忙しく働いている。「中國の開放は広がっているが、日本や米國など先進國では記者の取材に対する制限がますます厳しくなっている」と島影氏は指摘する。
島影氏は、中國メディアによる「両會」という呼稱は「混亂をもたらす」と主張する。「『両會』と言うと、2つの會議が同等のものという印象を與える。海外メディアは分けて報道している」。島影氏は、「全國人民代表大會」と「中國人民政治協商會議」はまったく異なる概念であり、一緒にすべきではないと考えている。
両會の注目點
島影氏は、もしも自分が中國の人大代表または政治協商委員なら、大気汚染や工業化による水汚染、高齢化の問題に取り組むだろうと語る。もちろん中日関係の行方にも関心を持っている。こうした問題は両會において適切な注目を受け、解決を得るべきだと主張する。
「真実の中國」を世界に伝えたい
島影氏によると、日本メディアはしばしば、中國が危険な國だという誤解を人々に與えており、真実の中國を伝えているとは言えない。想象に頼った中國報道により、多くの日本人は中國の実情を知ることができず、中國の発展狀況に懐疑的な態度を持ち続けている。
島影氏は帰國後、文章や書畫、中國現代文學の翻訳などで日本人に中國の実狀を伝えたいと考えている。日本の人々に訴えたいのは、「皆さんの考えている中國は私に見える中國とは違う。信じられないなら自分で中國に來て見てみなさい」ということだ。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2015年3月3日