しゃがみ、立ち上がり、倒れ、小走りする――東京都新宿區の公民館で9日、20數人の平均年齢70歳以上の高齢者が、中國と日本で間もなく上演される殘留孤児をテーマとした舞臺のリハーサルを行った。彼らのほとんどが殘留孤児で、その子孫や家族もいる。彼らは自分が高齢であることも顧みず、エアコンの効いた部屋の中で汗だらけになって練習していた。彼らは両國の人々に歴史を、そして中國人が日本の殘留孤児に示してくれた人間愛を忘れないよう呼びかけようとしている。
彼らはいずれも専門的な役者ではないが、舞臺を成功させるため時間をかけた。最高齢は76歳で、がん患者が2人いる。日常生活の移動も、彼らにとっては楽なことではない。しかし彼らはリハーサル中に、しゃがみ、小走りし、さらには倒れる動きを繰り返さなければならない。それにも関わらず彼らは正確に動き、さらに踴りに感情を込め、感動を伝えようとしている。このようなリハーサルは、もう何度も繰り返されている。
殘留孤児の中村恵子さん(73)は主要メンバーで、逃亡中に病死する日本人女性を演じる。中村さんはリハーサルで何度も倒れ、起き上がるといった動作を繰り返した。彼女は記者のインタビューに応じた際に、自分の両親、つまり自分の過去を演じているので、リハーサルが疲れるとは感じないと述べた。中村さんはインタビュー中に思わず涙を流し、舞臺によって中日両國の人々に歴史を理解してもらい、殘留孤児が中國の育ての親の恩を忘れていないことを目にしてもらい、中日の平和と友好を促進したいと話した。
崔樹人さん(72)は劇団の中で唯一舞臺の経験がある人で、同じく殘留孤児だ。彼は劇団の監督で、高齢者の指導を行っている。日本の一部の人は侵略の歴史を歪曲しているが、リハーサルに參加するのは、舞臺によって日本人に歴史の直視を促したいからだという。高齢者たちはこれまで専門的な指導を受けたことがなかったが、崔さんは數ヶ月の時間だけで基本的な演技の知識を説明した。崔さんは彼らの強い意志に敬服している。崔さんは彼らの演技について、専門的に見ると一部の問題が存在するが、心を込めており、自分の真の感情があふれているので深く感動させられると述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2015年7月10日