沖縄本島の岬に立つと、広大な青の太平洋とグラデーションのかかった東中國海を見渡すことができる。東中國海は中國の淵にある海で、南の臺灣海峽から北の黃河まで琉球諸島を貫くが、中國と沖縄の間に深さ2700メートルの黒い海溝がある。ここは中琉界溝(沖縄トラフ)と呼ばれる。
昔、この黒い海溝は中琉交流で最も危険な場所であり、不慮の事故に遭う船も多く、「滄溟」と言われた。清の康熙帝の時期、琉球に渡る冊封使はここで海を祀り無事を祈った。