東京五輪の聖火リレーで、長崎県では復元された「遣唐使船」が登場、中日両國の唐代の盛んな文化交流の様子が再現された
両國関係の安定発展に注力
東京五輪と北京冬季五輪の準備期間中、中日両國の指導者は互いに相手國の五輪開催を支持することで共通認識に達した。特に東京五輪が新型コロナの感染拡大の影響で延期を余儀なくされた狀況下、中國側は常に日本側が東京五輪を開催することを支持してきた。
今回、中國は國外で開かれる五輪としては過去最大の総勢777人の選手団と約900人の報道陣を派遣した。さらに、東京五輪の感染癥対策で必要なクラウドコンピューティング技術および各競技の國際公共放送の制作?中継においても、中國側は大いに支援している。これらは、中國の実際の支持を物語っている。
一方、日本側では、東京オリ?パラ競技大會組織委員會の橋本聖子會長が開催前に孔鉉佑駐日大使と會見した際、日本側は中國との五輪での協力強化を重視しており、東京大會が北京冬季五輪に順調にバトンをつなぐことを期待していると述べた。東京五輪の延期で開催の間隔が1年短縮されたが、北京冬季五輪にとって日本側の姿勢は間違いなくプラスと考えて良いだろう。
また報道によると、孔大使と橋本會長は中日両國が相次いで五輪を開催することをきっかけに、多様なスポーツ交流?協力を繰り広げ、両國関係の改善と発展に新たな弾みをつけることについても共通認識に達した。これは、中日関係の改善と安定した発展を促す上で積極的な役割を果たすだろう。
特に注目すべきは、五輪が両國の人々の顔を合わせて交流する機會を直接増やせることだ。これは今の時期において非常に重要で得難いことだ。新型コロナによる感染癥拡大で、この1年余り中日の人的交流はほぼ停止狀態になっている。いくらハイテク手段で交流できても、その効果は顔を合わせたコミュニケーションにははるかに及ばない。
中日関係は昨年から、順調な狀態から停滯へと起伏が現れた。島を巡る紛爭が再び浮き彫りになり、東中國海の情勢は緊張をはらんだ。日本はたびたび臺灣など中國の核心的利益に関わる問題を取り上げている。このような狀況では、両國の人々の顔を合わせた交流はいっそう重要になっている。
感染癥の影響で、五輪という場での人々の接觸は限られているが、結局は「ないよりまし」だ。たとえこのような接觸が両國間の構造的な相違の解消を意味していなくとも、少なくとも雙方の意思疎通の障壁を突破し、正確な情報を伝え、誤解?判斷の誤りを減らし、相互信頼を増進するのに役立つだろう。
いずれにしろ、東京五輪と北京冬季五輪を巡る中日の相互支持と協力には、両國関係と世論環境の改善や雙方の対話?コミュニケーションの回復に條件作りという重要な役割を果たすことが期待されている。
人民中國インターネット版 2021年8月3日