答 現在の世界で際立った特徴の1つは、國際政治の経済化、國際経済の政治化であり、経済外交はこうした特徴を正しく把握したものだ。そのため、國內の経済社會の発展という大局に立って、外交と経済の良性の相互連動を実現することが、中國外交の新たな構想となっている。 1960~70年代、中國は「経済で外交を促進する」時代を経験したことがあり、今は「外交で経済を促進する」時代となった。現在、國の指導者が外國を訪問する場合には、商務部の高官や産業界のトップを隨行させている。関係諸國との間で締結した経済貿易協力に関する文書や協定は毎回、十數件にものぼっている。このほかにも、一連のビジネス関連の覚書にも署名しており、こうした経済協力プロジェクトや覚書によって、中國のエネルギーと原材料の需要のひっ迫が緩和されたばかりか、関係諸國にも中國経済の成長の成果を共有させることができた。 もちろん、経済外交はエネルギー外交だけでなく、対外援助や対外投資協力、サービス貿易、地域協力などもある。なかでも、発展途上國との協力の強化が経済外交活動の重要な立腳點の1つとなっている。中國は最大の発展途上國として、発展途上國との交流では、國の大小を問わず、一律平等、相互尊重、平等な付き合いという考え方を一貫して貫徹している。今後の一時期、発展途上國の人びとの生活と密接にかかわる代表的なプロジェクトを重點的かつ優先的に選択し、彼らを支援するとともに、災害に當たっては緊急支援を行うことにしている。また醫療チームを派遣したり、人材育成の規模を拡大したりしていくつもりだ。また、発展途上國との貿易規模を拡大し、貿易の不均衡問題の解決に努めるとともに、より多くの企業が発展途上國に投資したり、協力したりするようにしていく。また工事の請負を拡大し、國際市場を開拓する。同時に、発展途上國との多角的な地域協力をさらに深め、國際経済貿易組織や多角的なメカニズムの中で、発展途上國の利益を擁護するために努力していく。こうした互恵と雙方がメリットを得る交流と協力を通じて、発展途上國の発展を支持するとともに、中國自身の発展も促進していくつもりだ。 過去、中國は5千年にわたって世界に影響を與えた文明に依存していた。だが現在は、1978年の改革?開放、とくに01年のWTO加盟後の急速な経済発展によって、世界は中國の影響力を感じ取るようになった。今では國の安全と発展が、中國が國際社會で求める基本的な目標となっているが、経済外交はこうした発展段階での必然的な産物であり、すでに総合的発展戦略の中に盛り込まれている。 ? 「チャイナネット」2008年2月 ? |