1363年に創建されたシガズェ桑珠孜宗堡(小ポタラ宮と稱されている)は長い歳月の間に侵蝕され、今では建物の基礎と城壁の殘骸が殘されているだけである。先ごろ、この山城式要塞の建築群の雄姿が、チベット支援資金による修復工事によって復元されることになった。修復に必要な4000萬元はすべて上海のチベット支援資金で賄われる。來年年末に修復工事が完成すれば、桑珠孜宗堡は絢爛たるチベット文化の博物館として生まれ変わり、シガズェの新たな観光名所となる。
1994年に中國が経済的に発展した地區によるチベット支援を決定して以降、10年間に18省(市)、61中央國家機関、17中央企業が累計64億余元の援助資金をチベットに提供し、1698項目のチベット支援プロジェクトを実施してきた。
チベット自治區人民代表大會常務委員會の列確主任は、「このような大規模の資金援助、プロジェクト支援が無ければ、チベットの現在のような発展を見ることができるのは、20年後になるだろう」と述べている。
この10年間はチベット史上経済発展がもっとも迅速な期間であった。21世紀初頭の4年間、チベット経済の平均成長率は全國平均の8.6%を大きく上回る12.5%に達している。2004年度のチベット年間総生産は昨年度比12.3%増となり、初めて200億元の大臺を突破して、西部12省(直轄市?自治區)のなかで第3位を占めた。
上海市政府の支援によって建設された上海酸素製造工場は先月竣工しており、該工場が操業を開始すれば酸素年産能力は1萬本に達する。これによりチベット地區における酸素製造工場皆無の歴史は幕を下ろし、付近の百萬人に上る農牧民のための醫療、保健用酸素を基本的に保障されることになる。
現在のチベットではチベットの地名と內地の地名を組合わせた企業名が至るところで見受けられるようになったが、これらの企業の大多數は內地チベット支援資金の投資によって設立された企業で、かなり多くの企業がすでにチベット現地の経済的支柱となり基幹産業となっている。
共産黨シガズェ地方委員會の宮蒲光書記は、「現在のチベット支援資金の役割は“輸血型”から“造血型”へ転換しており、ますます援助資金の倍増効益の拡大が強調され、機能の発揮が期待されている。具體的な援助項目の內容では、象徴表示的な建築物、広場などの項目が少なくなり、道路敷設、企業設立、農牧民の生産條件改善などの項目が増大している。
現在のチベットにおける一人當り教育レベルは全國平均に比して4.2年低く、社會労働者全體の素養の低さがチベット経済社會発展のボトルネックとなっているため、教育はチベット支援資金の重點投資分野となっている。この10年間、中國內地の省(市)はチベットの小中學校の改築、増築、九年制義務教育の普及、遠距離教育、専門技術者の內地研修のために累計2.2億元を投資し、チベットの人的資源レベルの向上に努めている。
3年を1クールとした中國內地省(市)の対チベット資金援助は第4クールに入っており、各省(市)は次々にチベット支援資金の規模を拡大している。上海市の第四回チベット支援幹部総隊長、シガズェ地方委員會の趙福禧副書記は、「私たちは同業支援対象のチベットの県、市を自分達の區、県と見なしています。彼らの貧困は私たちの貧困なのです」と語っている。
「チャイナネット」2005/08/30