「中國丹霞」カルスト地形が中國40番目のユネスコ世界自然遺産となり、中國では新たな「世界遺産ブーム」が沸き起こっている。建設部の統計によると中國では現在もなお、杭州西湖を含む35カ所が世界遺産申請の準備を進めており、各地の申請が認められるには22世紀までかかると言われている?!笌谥萑請蟆工瑏护à?。
各地政府は予算面でも世界遺産申請に全力を盡くしている。「中國丹霞」世界遺産申請の中心となった湖南省莨山が位置する新寧県は、今回の申請だけでも4億元以上を拠出、しかし同県の2008年の財政収入はわずか2億元強だった?!钢袊は肌?地域の世界遺産申請費用総額は數十億元に及んだ。
世界遺産として認められると観光がGDP(域內総生産)をけん引するという神話は、遺産申請を希望する地方政府にとって魅力であり続けている?!干轿髌竭b古城」は1997年に世界遺産となり、観光各種入場料収入は同年の125萬元から翌2008年には7500萬元に、観光総合収入は1250萬元から6億7千萬元に、観光収入がGDPに占める比率は1997年の0.96%から2008年には13.91%にまで急成長した。「雲南麗江」は同じく1997年に世界遺産として認められ、3年後の観光総合収入は13億4400千萬元に達した。
しかしながら、成功例は必ずしも繰り返されるわけではない。國內メディアはこのほど、貴州省茘波県は「中國南方カルスト」世界遺産申請の成功の裏で、2億元以上の債務を抱えることになったことを暴露した。
遺産申請費用の多くは、道路、通信、電力、水道、家屋撤去など、景勝區インフラおよび関連施設建設に費やされる。申請のためにこれほどの巨額費用を注ぐ価値があるのか、中國國內で議論を呼んでいる。
世界遺産申請に詳しい専門家の彭華氏は、世界遺産は「地球の名刺」と稱され、所在する國の栄譽と誇りであり、數十億元で6地域が世界遺産ブランドを手に入れたと思えば、その費用はこれまでの國內の世界遺産申請と比べても少額にすぎないと語る。國內外の世界遺産各地の発展ぶりが示すように、申請成功後にもたらされる経済効果、社會効果、環境効果は量りがたく、観光経済発展以外にも、ブランド力の向上、栄譽度の向上、環境改善に付隨するプロジェクト投資、周辺都市?地域の社會経済発展などは、より大きな収益を獲得するため、彭氏は世界遺産申請への投資は価値あるものとしている。
「人民網日本語版」2010年8月12日