衛生部の関係責任者は9日、「中國はシンガポールでの重癥急性呼吸器癥候群(SARS)患者の発生に重大な関心を寄せるとともに、SARSに対して引き続き厳重な警戒を続けている」と述べた。
同責任者は「最近SARS疑い例患者が再発生した」とのうわさについて、「秋は呼吸器疾患にかかりやすい季節で、人々は高熱、せきなどの癥狀に敏感になり、警戒もしているが、これはSARSの再発ではない」と指摘。衛生部が北京などでSARSに関する調査を繰り返し行っていることを説明した上で、「現在のところ、北京などの病院には、SARS患者や疑い例患者は1人もいない」と述べた。また今春の教訓を活かして感染を未然に防ぐため、SARS再発防止策として、各地でSARS予防の緊急対策を講じ、緊急模擬訓練を実施ていることを紹介した。さらに「衛生部は今年4月20日から最後のSARS患者2人が退院する8月16日までSARSの感染狀況を毎日公表し続けた」としたうえで、「今後もSARSの感染狀況に変化があれば、衛生部門が法に基づき公表する」と述べた。
同責任者はまた、今後しばらくシンガポールのSARS感染狀況の動向に注意するとともに、出入國者の検疫を強化してSARS感染を未然に防いでいくことを強調した。
「人民網日本語版」2003年9月10日