中國の臺頭の歩調は人々を震撼させている。1979年と比べて國內総生産(GDP)は19倍に増え、中國は世界第2の経済大國に躍り出た。だが西側の多くの人々は経済改革の成功のみを認め、政治改革には満足していない。(文:張維為?ジュネーブ外交國際関係大學院教授、春秋総合研究院客員研究員。人民日報海外版コラム「望海樓」より)
過去20-30年間の世界の社會主義國の変革には次の3つのモデルがあった。
(1)保守的改革モデル:政治體制は全く変えず、経済體制の限定的改革のみを行う。
(2)急進的改革モデル:政治體制と経済體制雙方の急進的な改革を行う。
(3)穏健な改革モデル:すなわち中國モデル。大規模な経済體制改革と相対的に小規模な政治體制改革を特徴とし、政治改革の重點は経済改革と民生改善の下支えに置かれる。
このうち最も成功したのは間違いなく中國モデルだ。中國は大きな動亂を回避し、飛躍的な経済成長を遂げた。社會は活力に満ち、人々の生活水準は空前の高まりを見せている。
私は04年10月に「ニューヨーク?タイムズ」と「インターナショナル?ヘラルド?トリビューン」に寄稿した論説「中國は自らの方法で変革する」で、中國の今日の急速な臺頭は中國の行った數多くの「相対的に小規模な政治改革」と切り離せないと強調した。これらの改革には▽階級闘爭を柱とする政治運動を完全に止め、正常な物質的利益や文化?精神生活の追求を可能にした▽過去の政治運動の被害者の名譽を回復し、彼らが知識や才能を発揮できるようにした▽政社合一の人民公社制度を廃止した▽村レベルの選挙に代表される各種の基層民主の実験を行った▽指導幹部終身制を廃止した▽國家公務員制度を構築した▽一定範囲內で官僚の「選抜」と「選挙」を結びつける制度を構築した▽官僚抜擢公示を広範に実施した▽戸籍?身上調書管理制度を改革した▽行政許認可項目を大幅に削減した▽政府の重大な政策決定について民主諮問を幅広く行っている▽自國の社會主義市場経済に基本的に適した行政管理體制を構築した----などが含まれる。