「中日関係の発展と改善には、シンクタンクの研究する‘脳’の動員、メディアの伝える‘口’の活用、企業の提攜する‘足’の歩み、人員交流という2本の‘手’をしっかり握ることが必要だ」。第12回北京-東京フォーラムが27日、日本の東京で開幕した。中國國務院新聞弁公室の蔣建國主任は、出席した開幕式の挨拶で、中日関係の発展に上述の4つの提言を行った。蔣建國主任は「中日関係の改善と発展にはプラスを増やし、マイナスを減らす努力が必要で、既存問題を管理し、新たな問題を防ぐようにしなければならない」と強調した。
蔣建國主任は発言のなかで、中國の習近平國家主席が20カ國?地域(G20)杭州サミットに出席した日本の安倍晉三首相と會見した際、中國側が中日関係の改善と発展に注力する基本的立場は変わっておらず、雙方が懸念を排除し、中日関係を早期に正常軌道へ戻す必要があると述べたことを紹介。習近平國家主席が明らかにした中國側の基本的立場は、風雨に動じず、雑音を気にせず、困難にも阻まれない、明確で、揺るぎなく、一貫したものと説明した。こうした背景のもと「世界やアジアの平和、発展に向けた日中の役割と協力」をテーマに開かれる今回のフォーラムにおいて、中國と日本のメディア、シンクタンク、企業など各界が誠実な対話と友好交流を通じ、中日関係の改善?発展に向けた提案と政策提言を行うことは、非常にタイムリーで意義も重大と指摘している。
中日関係をどのように改善?発展させるかについて蔣建國主任は、以下に記す4つの考えを明らかにした。
第1に、大きなトレンドをつかんで方向性を堅持すること。中日の間には過去に戦爭で傷つけ、厳しい時期もあったが、平和、友好、協力というテーマに人心が向かい、それが大きなトレンドとなっている。中國と日本が現在共にアジアの大國として世界第2、第3の経済大國となっており、両國の関係は両國民の福祉に限らず、アジア、そして世界の平和、安定、繁栄に関わるため、平和、友好、協力を引き続き堅持することが中日関係発展の唯一の正しい方向となる。この大きなトレンドをつかんでいれば、中日関係を対処する上で正確な方位を探し求め、定力を保つことが可能だ。
第2に、責任感を持続的に強め、危機感を抱くこと。1970年代に両國の前世代の首脳は雙方の根本的利益にもとづき、中日國交回復の重要な政治的決斷を行い、中日関係の新紀元を開いた。これを踏まえて我々は、歴史的責任を負って先人の跡を引き継ぎ、將來の道を開いていかなければならない。特に今のように困難な時期には、前世代の首脳による政治的知恵と引き受け精神に學び、呉越同舟と、危機をチャンスに変えることが、中日関係が向かい合って歩み寄る條件になる。