「中國の特色ある社會主義は新時代に入り、中國の主な社會的矛盾は人民の日に日に増大する素晴らしい生活への需要と、不均衡で不十分な発展との間にある矛盾へとすでに変化している」。習近平総書記は中國共産黨第19回全國代表大會(第19回黨大會)報告で、新時代の中國社會主義の矛盾をこう明らかにした。これは中國社會の主な矛盾に対する中共の判斷に36年間で初めて変化が生じたことを意味する。習総書記は同時に「中國社會の主な矛盾の変化が、中國の社會主義の置かれる歴史段階に対するわれわれの判斷を変えることはない。われわれが今も、かつ長期間社會主義初級段階にあるという基本的國情に変わりはなく、世界最大の発展途上國であるという中國の國際的地位に変わりはない」と強調した。人民日報が伝えた。
その証拠となる統計と事実がある。中國國家統計局によると、2016年の中國のGDPは74兆元に達したが、人口1人當たりGDPはわずか8260ドルで、世界93位だ。都市と農村の発展?所得分配の格差は依然大きく、2016年の1人當たり可処分所得が都市部では3萬3616元だったのに対し、農村部では1萬2363元だった。中?西部地域の1人當たりGDPは沿海発達地域の半分しかない。中國は依然として急速な工業化と都市化の過程にある。2016年の都市化率は57.35%だったが、先進國では通常80%以上だ。
清華大學國情研究院の胡鞍鋼院長によると、中國の特色ある社會主義は新時代に入り、中國が今も、かつ長期間社會主義初級段階にあるとの基本的國情に変わりはないなどの重大な判斷は、中國と世界の発展の大勢を把握するための根本的指針となる。中國共産黨の使命は中華民族の偉大な復興の実現だ。中國共産黨は國家の使命、人民の使命、中華民族の使命を擔っているだけでなく、人類全體に対する使命も擔っており、世界の平和と全人類の発展のために一層の貢獻を果たす。
改革開放以來、中國には天地を覆すような変化が生じて、立ち上がり、豊かになり始めることから、強くなり始めることへの偉大な飛躍を迎えた。だが中國は依然として世界最大の発展途上國であり、経済発展面の大きな成功のために情勢判斷を過ち、方向を見失うことがあってはならない。「2つの『変わりはない』」(中國が今も、かつ長期間社會主義初級段階にあるという基本的國情に変わりはなく、世界最大の発展途上國であるという中國の國際的地位に変わりはない)は、中國の冷靜な自己認識を代表するものだ。これが専門家の一致した分析だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年10月24日