文＝朱鋒　南京大學(xué)國(guó)際関係學(xué)院教授

　新型コロナウイルスの検査で陽(yáng)性反応が出たため、ブリンケン米國(guó)務(wù)長(zhǎng)官が現(xiàn)地時(shí)間5日に予定していた、バイデン政権の対中政策に関する演説が無(wú)期限で延期された。バイデン政権による新たな対中政策の発表が遅れた。

　トランプ政権は2017年12月に「國(guó)家安全保障戦略」を発表した。中國(guó)は米國(guó)によって、最大の「戦略的競(jìng)爭(zhēng)相手」と定義された。米國(guó)の対中政策は全面的に「戦略的競(jìng)爭(zhēng)」に転じ始めた。バイデン政権は昨年1月の発足後、トランプ政権の內(nèi)政及び外交の重大な調(diào)整を行ったが、対中関係については基本的に前政権の方針を踏襲した。中國(guó)に圧力をかけるさまざまなやり方は前政権以上となった。ブリンケン氏による中國(guó)関連の政策及び戦略の発表は、米國(guó)の対中戦略的競(jìng)爭(zhēng)の既存の構(gòu)想と手法が見直しと再定義の時(shí)を迎えたことを意味する。中米関係の今後をめぐり、中國(guó)國(guó)內(nèi)の世論にも二極化が見られる。バイデン政権の今日の中國(guó)政策をいかに客観的に、正確に認(rèn)識(shí)するかが問(wèn)題になっている。

　バイデン政権は発足當(dāng)初、現(xiàn)在の世界における長(zhǎng)期的な駆け引きを、米國(guó)を始めとする「民主主義國(guó)家」勢(shì)力と、中露を始めとする「専制主義國(guó)家」勢(shì)力の間の衝突及び駆け引きと定義した。かつ、いわゆる民主主義の価値を守り「中露の挑戦」に対応することで、米國(guó)の「世界のリーダーとしての地位」を取り戻そうとした。トランプ政権時(shí)代より始まる中國(guó)に対する各方面の駆け引きが維持されたばかりか、バイデン政権はさらに中國(guó)企業(yè)に制裁を行う「エンティティリスト」を拡大し、中國(guó)に対するテクノロジー戦をエスカレートさせた。中國(guó)のイノベーション力と競(jìng)爭(zhēng)力を抑え、ハイテク分野で中國(guó)とのデカップリングを促すことはすでに、バイデン政権の既定の政策になっている。

　バイデン政権の対中戦略的競(jìng)爭(zhēng)の中心的な目標(biāo)は、中國(guó)企業(yè)への米製ハイテク製品の供給を遮斷し、中米相互間のハイテク関連の投資を阻止し、中國(guó)に対抗するハイテク集団を作り、中國(guó)人學(xué)生への留學(xué)ビザの発給の削減といった手段により、中國(guó)のテクノロジーと工業(yè)化による國(guó)際的な競(jìng)爭(zhēng)力の向上を妨げ、中米のパワーの格差を再び広げ、米國(guó)の全面的な競(jìng)爭(zhēng)力の優(yōu)位性と覇権の堅(jiān)固な地位を保つことだ。これは米政府が今後掲げる、長(zhǎng)期的な対中戦略的競(jìng)爭(zhēng)政策だ。

　バイデン政権の中國(guó)関連の戦略的競(jìng)爭(zhēng)政策は、中米関係の安定と健全な発展に資さないばかりか、中米の正常なビジネス?経済?貿(mào)易?人文協(xié)力に大打撃を與え、中米の政治と安全をめぐる対立を増やす。さらには政治面で、中米関係が発展させるべき対話と協(xié)調(diào)を大幅に弱體化させ、両國(guó)関係が守るべき「相互尊重、平等と互恵、協(xié)力とウィンウィン」という性質(zhì)に重大な不確実要素をもたらす。

　國(guó)內(nèi)及び世界で「脫中國(guó)」に必要な政治?外交?世論の支持を得るため、バイデン政権はトランプ時(shí)代の新疆関連問(wèn)題をめぐる中國(guó)への批判を維持し、完全に白黒を転倒させ中國(guó)による「3つの勢(shì)力」の撲滅と、新疆の経済発展及び民族融合を促進(jìn)する政策を「人権侵害」と中傷している。バイデン政権は臺(tái)灣問(wèn)題についても、「一つの中國(guó)」の約束をさらに形骸化させようとしている。南中國(guó)海の主権及び海洋権益の紛爭(zhēng)は本來(lái)、中國(guó)とASEANの一部の當(dāng)事國(guó)が対話と協(xié)議により完全に解決できる問(wèn)題だが、今や域外國(guó)の米國(guó)は中國(guó)を「いじめっ子、拡大主義者、修正主義國(guó)」と繰り返し批判している。

　ウクライナ危機(jī)の本質(zhì)は、冷戦終結(jié)後の最も危険な大國(guó)の代理戦爭(zhēng)だ。ローマ教皇でさえこのほど公の場(chǎng)で、NATOが絶えずロシアに「ちょっかい」を出すことから、ロシアがウクライナに対する軍事行動(dòng)を開始したと述べた。中米両國(guó)は本來(lái)ウクライナの衝突を早急に収束させるため協(xié)議を強(qiáng)化し、大國(guó)の外交の調(diào)整力と動(dòng)員力を十分に発揮するべきだ。しかし殘念ながら、米國(guó)側(cè)の喧伝と操作により、ウクライナの衝突は中米間の一般人の感情と世論の対立をさらにエスカレートさせ、中米関係の未來(lái)に新たな不確実性をもたらした。中米関係のさらなる悪化の回避を前にし、両國(guó)の政治家の見識(shí)と決斷力がかつてないほど試されている。

　バイデン政権の現(xiàn)行の中國(guó)政策は米國(guó)でも絶えず疑問(wèn)視され、批判を浴びている。米國(guó)のベテラン外交官はこのほど文書の中で、バイデン氏の中國(guó)政策が「中國(guó)脅威論」を誇張しており、対抗と協(xié)力の間でバランスを取る余地が欠けていると批判した。ブルッキングス研究所のライアン?ハース上級(jí)研究員も度々、米國(guó)の中國(guó)関連の戦略的競(jìng)爭(zhēng)は「競(jìng)爭(zhēng)的共存」に転じるべきだと述べた。さもなければ、米國(guó)の私利を立腳點(diǎn)とする中國(guó)への戦略的圧力とハイテクの制限は、中國(guó)の全力の対抗を引き起こし、國(guó)際社會(huì)が協(xié)力により初めて効果的に対応できる気候変動(dòng)などの世界的な問(wèn)題に実質(zhì)的な害をもたらすというのだ。

　「中國(guó)網(wǎng)日本語(yǔ)版（チャイナネット）」2022年5月6日