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國連経済社會理事會(ECOSOC)世界経済観測センターの洪平凡主任はこのほど、「人民日報」に次のような論考を発表した。
中國政府がこのほど一連の內(nèi)需拡大措置を打ち出したことは、世界各國が世界的金融危機(jī)を迎え撃つための戦略的転換點(diǎn)となった。ここから國際社會が金融危機(jī)に対処する場合に、通貨政策を中心としたやり方から財(cái)政政策と通貨政策とが同時進(jìn)行するやり方へ、金融市場の安定に重點(diǎn)を置くやり方から実體経済の衰退をくい止めることに重點(diǎn)を置くやり方へ、受け身の反応から積極的な取り組みへと移行しつつあることがわかる。中國が採用した一連の措置は、世界経済の衰退をくい止める上で重要な働きをするだけでなく、今後の世界経済回復(fù)の土臺になるものでもある。
これまで、歐米諸國の政策決定者の多くは、このたびの金融危機(jī)の影響の深さと大きさを過小評価し、おざなりな措置しか打ち出さず、危機(jī)の拡大に後れをとるばかりだった。今年9月に狀況が急激に悪化するまで、歐米諸國の政策の重點(diǎn)は、資金投入を増やして、金融市場における資金の流動性不足を緩和することにあった。だが當(dāng)時は資金の流動性不足に潛在的な危険があったわけではなく、一連の大手金融機(jī)関が返済能力を失い、経営破綻の危機(jī)に瀕していることが問題だった。政策の重點(diǎn)が個別の金融機(jī)関の経営破綻処理に移ると、金融システム全體の崩壊につながる系統(tǒng)的リスクが問題になった。このため歐米諸國は10月に入ると戦略転換を余儀なくされ、銀行への資本注入、銀行の資金貸付への擔(dān)保提供、銀行の預(yù)金保険といった系統(tǒng)的な緊急対応プランを相次いで打ち出した。また國際的な政策バランスの重要性を踏まえて、主要國の中央銀行は協(xié)調(diào)利下げに踏み切った。こうした緊急対応プランは金融市場の、特に貸付金市場のさらなる悪化をくい止める上で有効だったが、痛手を負(fù)った金融市場が急速に安定を回復(fù)するのはやはり難しい。
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