日本と中國の立場が逆転する現象が再び現れた。27年間トップを守り抜いてきた日本の工作機械生産額が中國に追い抜かれた。金屬部品の加工を行う工作機械産業は全ての製造業の基礎産業で、日本が「組立産業は追い越されてもよいが、機械産業は追い抜かれない」と自信を持ってきた得意分野である。工作機械生産額は設備投資の先行指標とされている。
日本『朝日新聞』の22日の報道によると、米ガートナーの調査結果をもとにした日本工作機械工業會の資料では、昨年の日本の工作機械生産額はわずか58億8890萬ドルで、前年比56.5%減だった。
これは世界経済の低迷と円高が影響し、內需と輸出が減少し、それにより日本の製造企業が設備投資を減らしたためだと分析されている。別の立場から見ると、政府の経済支援策により、中國の工作機械生産額は大幅に増加している。中國の工作機械生産額は前年比8.9%増の109億5000萬ドルに達し、日本の約2倍となった。
また日本は中國だけでなく、ドイツにも抜かれ、世界3位まで順位を落としている。ドイツの2009年の工作機械生産額は前年比35.2%減の78億2160萬ドルだった。「機械大國」の日本は1982年に米國を抑えトップに上りつめてから、ずっとその地位を守ってきた。
日本の工作機械産業は今年も見通しが明るくない。『日本経済新聞』は、今年1月、日本の鉱工業生産指數(2005年を100とする)は92.1で、11カ月続けて上昇しているが、経済危機前のピーク値(2008年2月)と比べると84%しか回復していないと報じた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月24日