アジア諸國が主導する會議として、博鰲(ボアオ)アジアフォーラムは、経済外交の基調を変え、アジア諸國の指導者の自らの役割と責任に対する認識を変えようとしている。
アジア諸國はボアオアジアフォーラムを利用し世界に善意を示している。その一方で、近年、同フォーラムは世界とアジアが接觸する外交の場となっており、今年のフォーラムは世界気候変動會議の「延長線」ともなる。
世界気候変動會議の「延長線」となる博鰲アジアフォーラム
ボアオアジアフォーラム2010年年次総會のテーマは「エコ回復:アジアの持続可能な発展の現実的選択」となっている。
フォーラムの竜永図事務局長は北京での記者會見で、次のように話した。「今年の年次総會では、金融危機後の世界の主な課題を異なる角度から検討する。これには、アジアやその他の地域の『ポストコペンハーゲン時代』の低炭素経済発展の現実と可能性なども含まれる。昨年12月の國連気候変動コペンハーゲン會議で法的効力を持つ排出削減公約は結ばれなかったが、各國はそれぞれの経済発展に合った排出削減義務を擔うことを放棄してはならない」
また、「アジアなどの新興國は伝統的な経済発展モデルの欠點を再認識し、経済発展モデルの転換を積極的に進めるべきである。今回の金融危機をきっかけに、汚染が多く効率の低い立ち遅れた生産能力の調整を行い、低炭素経済をアジアや世界の経済成長、産業レベルアップの原動力とし、アジア経済の成長をけん引力とする今回の世界経済の回復を真のエコ回復とする必要がある」と述べた。