無印良品のコンセプトは、「ノーブランドで高品質」だ。同社は1979年5月に日本で設立され、シンプルな商品デザイン、リーズナブルな価格を経営理念に掲げており、ファーストリテイリングのユニクロとの類似點が多い。両社の設立時期も近く、SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)と呼ばれるビジネス方式を採用している。しかし、衣料品に専念するファーストリテイリングの2010年會計年度の売上高が8148億円に達したのに対し、衣料品の他に食品、家具、家電、文房具を手がける無印良品の売上高は2000億円弱にとどまった。「ユニクロ」ブランドの所有者、ファーストリテイリングの柳井正?代表取締役會長兼社長は、「今後は毎年300店を新規開店する。日本が100店、中國が100店、その他の市場が100店だ」と表明した。2010年8月までに、ファーストリテイリングは日本を除く海外市場で136店(09年會計年度比で21店増)を保有し、うち54店が中國の店舗であった。
業務範囲が幅広すぎることが原因で、無印良品の規模がファーストリテイリングに及ばないのではないか。このような疑問に対し、松井會長は「社內でも、一部業務からの撤退を検討したことがある。例えば食品は粗利率が低く、また業務プロセスも複雑だ。當社は當初、食品業務の中國市場進出を検討していたが、検査のため大量の費用と時間が消費されるため、現在も局面を打破できていない。これらの業務を諦めれば、當社が最も強みを持つ業務に集中的に取り組むことができるかもしれない。しかし、當社は既存の経営ポジションを維持することを決定した。當社はシンプルかつ自然なライフスタイルを提唱しており、そこで他社との差別化を図っている。このライフスタイルには衣料品のみならず、食品や家具も含まれる。當社が衣料品のみに取り組むならば、そのライフスタイルは不完全なものになる。またそれではもう一つのユニクロが誕生するだけで、當社獨自の個性が欠けるだろう」と強調した。
「人民網日本語版」2011年7月1日