中國が初めて歐州向けに輸出する新型ライトレール(軽量な旅客鉄道)車両(LRV)が10日、中國國営の鉄道車両製造大手「中國南車集団」傘下の「株洲電気機関車有限公司」(本社湖南省)でラインオフした。知的財産権を保有する同車両は歐州進出に向け大きな一歩を踏み出した。中國國営の「新華社通信」(電子版)が報じた。
トルコ? イズミル市向けに製造された同車両の外観と內裝には、イスラム建築やエーゲ海の風景などトルコ文化の要素がふんだんに取り入れられている。実際に列車の中に入ったイズミル市の市長らは、人體型データに基づいて設計され、すべての面が尖った角のない曲面設計のサスペンション式シートなど、完成度の高い車両を絶賛。同市長は「同車輌がイズミル市の交通をさらに安全で便利なものにし、各國から來た旅客に快適な旅を提供できる」と期待を膨らませている。
歐州の古都であるイズミル市はエーゲ海に面しており、有名な古代遺跡があり、毎年多くの観光客でにぎわっている。急速に増加している観光客のニーズに応えるため、同市はヨーロッパの基準に基づき、新型のライトレールの導入を決めた。そして2009年末に車両製造の入札が行われ、「株洲電気機関車有限公司」が最新の技術、好感の持てるデザイン、完成されたシステムソリューションで、歐米企業や日韓企業との競爭に勝ち抜き、3億5000萬元(約42億円)の受注を取り付けた。
同社の南車株洲の徐宗祥社長によると、この車両に使われている數萬の部品は全て歐州の厳しい規格をクリアしている。また內裝に使われている材料も世界で最も厳しいといわれている英國車両火災予防規格BS6853をクリアしている。トルコのあるエンジニアは「中國が一流の車両製造技術、高い品質管理を備えているのに加え、もてなしの精神にあふれた若者や優れた技術を持つ技術者チームに深い感銘を受けた」と語った。
今回完成したライトレール車輌は、ちかくイズミル市に運ばれ、殘りの車両も2012年までに納入される予定。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年8月11日