日本の経済週刊誌「エコノミスト」2010年2月16日號に、「中國の世界支配」と題する特集記事が掲載された。これによると、中國は、「生産」「消費」「資金」の三分野で世界トップの座に立ち、中國の時代がすでに到來、中國が世界を支配する「生産、消費、資金」力を備えたという。新華社系経済誌「財経國家週刊」が伝えた。
スイスのビジネススクールIMD(國際経営開発研究所)が今年5月に発表した「2010年世界競爭力年鑑」によると、世界58カ國?地域中、日本の総合順位は前年の17位から27位にダウンした。日本経済は、バブル崩壊後世紀を越え20年間失速を続け、さらには40數年キープした世界第2の経済大國という座も失った。
しかし、日本経済の変化を分析する際には、GDP上には現れない別の一面についても考える必要がある。日本が備える6つの優位性とは次の通り。
1 円高からドルベースで計算すると、日本の実質GDPは増加する。1ドル=85円として計算すると、4月--6月の日本の実質GDPは6兆3500億ドルとなり、中國(5兆6700億ドル)を上回る。
2 円高からドルベースで計算すると、日本の個人金融資産は、年初比1兆ドル(日本の外貨準備高とほぼ同じ)増の17兆6千億ドルに達する。
3 日本は引き続き世界最大の純債権國であり、その総額は3兆ドルに迫る。
4 日本の生産能力は、國內?海外それぞれ半分を占め、企業の海外利益は利益総額の約30%を占め、日本の海外投資収益を招く。「所得収支黒字」が「貿易黒字」を上回り、海外資本による支配力が世界一となった。
5 円高によって、日本企業の海外M&A(買収合併)力がグレードアップした。2009年、日本企業主導による海外M&A規模は過去最大となった。
6 日本の総合商社は、世界の?穀物?石油?鉱物資源生産地域?のほぼ全域において、資源、エネルギー、穀物の開発採掘権益および生産?購入能力を獲得している。
このように、中日両國の経済を比較する際に、GDPを見ると同時に、それ以外の指標についても見過ごしてはならない。これは、両國の経済競爭力の根本的要素を決定づけるだけではなく、GDP統計がカバーできない部分でもある。(編集KM)
「人民網日本語版」2010年10月15日