見通し:「漢語角」を中國のパブリック?ディプロマシーの場に
程永華駐日大使の「漢語角」題字(2010年8月8日)
20年も日本に滯在している段所長は、昨年の釣魚島問題でギクシャクした中日関係に高い関心を寄せている。「釣魚島問題をはじめとする領土主権問題や歴史問題、臺灣問題などがありますが、問題があるからこそ交流が必要で、中日友好の活動が必要になります。『漢語角』は良い中日民間交流のプラットフォームになっていると思います」と話す。
「漢語角」の運営において、困難がないわけではない。まずはその中堅をなす人たちが完全に給料をもらえず、ボランティアとして參加していることだ。広島漢語角は、司會者を擔當している中國人女性の留學生が帰國するため、急いで新聞で後任を募集しなければならないこともあった。このような困難に直面し、段所長は「もっと多くのボランティアに參加してもらいたいです。また、このプロジェクトには経済的サポートが必要です。できれば、『漢語角』の経験を生かして世界各國に普及させ、『漢語角』を中國のパブリック?ディプロマシーの場にしたいと思っています」と語る。
段躍中所長の略歴 1958年、中國湖南省で生まれる。中國の有力紙「中國青年報」記者?編集者などを経て、1991年に來日。2000年、新潟大學大學院で博士號を取得。1996年「日本僑報」を創刊、1999年出版社「日本僑報社」を設立、刊行書籍200點達成。2005年から日中作文コンクールを主催、2007年8月から星期日漢語角(日曜中國語コーナー)、2008年9月から日中翻訳學院を主宰している。2008年小島康譽國際貢獻賞、倉石賞受賞。2009年外務大臣表彰受賞。現在、日本僑報社編集長、日中交流研究所長のほか、日本湖南省友の會共同代表、日本湖南人會會長、NPO法人日中交流支援機構理事長、中國華僑國際文化交流促進會理事、山東省青島市僑聯顧問など。主な著書に『現代中國人の日本留學』(明石書店、2003)、『日本の中國語メディア研究』(北溟社、2003)など多數。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月9日