海に流されたのが放射能物質の濃度が低い汚染水であり、海水によって希釈され、放射能は人體に危害を與えるレベルではないと、日本側は説明している。しかし、日本の近隣國、まずは韓國が、次いでロシアも強烈な不満を示している。「鳳凰網」が伝えた。
中國には「以隣為禍(自分の利益だけを考え、災難を他に押し付ける)」という言葉がある。韓國やロシアからすれば、日本のこのやり方はまさに「以隣為禍」であり、日本の放射能の問題は既に、東アジアの関係に影響を及ぼす問題になっている。
日本の放射性物質の漏洩事故への対応は、一刻も時間を無駄にすることができない。地震や津波、そして原発事故の発生後、周辺各國は隣國の災難のために、中國もロシアも韓國も援助の手を差し伸べ、日本國民に哀悼の意を示した。
しかし、日本とこの三つの隣國の間にはもともと問題があり、今でも日に日に深刻化している。ロシアは3月下旬、地震発生後まもなく、北方四島、つまり南千島列島で新たに大型の施設を建設することを発表し、日本にとっては泣き面に蜂の出來事だ。ロシアの行動は災難に乗じて行われたのではなく、前々から計畫されていたものだった。
また、日本の教科書で「竹島(韓國名:獨島)」について、日本側が領有権を持つと書かれていることから、韓國は獨島(竹島)の海域で、大規模な海洋科學実験基地を建設すると発表し、日本への反撃に乗り出した。中國は比較的落ち著いているようだ。なぜなら、中國人には、隣國が困難なときには、傷口に塩を塗るようなことをしてはいけないという考え方があるからだ。
しかし、一方では、中日間の問題はまだ解決したわけではなく、釣魚島(日本名:尖閣諸島)での領有権問題にしろ、東中國海のガス田開発問題にしろ、地震が発生し、日本が危機的狀況にあるからと言って、消えるわけではない。これらの問題に対し、日本側は慎重な姿勢を取り、隣國のことを考慮しなければいけない。ロシアと韓國は既に怒りの態度を露わにしている。中國は沈黙を守っているが、意見がないわけではない。
今後、原発事故の後始末の過程で、また新たな問題が発生する可能性も高い。そして、それらの問題は東アジア各國の関係にも影響し、特に日本と中國?韓國?ロシアの関係に與える打撃に注目する必要がある。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月7日