廈門大學中國エネルギー経済研究所の林伯強教授は21日、環球時報の記者に対して、「中ロの天然ガス大契約の締結は歴史の節目となる出來事だ。今回合意に至ったのは、雙方の交渉に向けた心理面の準備を十分かつ適切に整えたためだ」と指摘した。
ウクライナの政変により、ロシアの天然ガス市場が影響を受け、ロシアを焦らせている。また中國の環境問題が悪化を続けており、クリーンエネルギーの差し迫った需要がある。しかし國內の供給では追いつかず、中國を焦らせている。この二つの焦りにより、中ロ間の天然ガスを巡る協力が「燃焼」しやすくなっている。
林教授は、「プーチン大統領が自ら代表団を率いて交渉のテーブルにつき、かつ訪中前にロシアは誠意をもって合意を目指すと表明した。周知の通り、ロシアとの取引は困難で、最後の瞬間まで、雙方が交渉で合意に達しなかったと報じられたほどだ。これは雙方が最後の瞬間になっても慎重な姿勢を維持していたことを意味する。契約の単価で1ドル譲歩するだけで、數百億ドルの差が生じるからだ。このような圧力は、代表団にとって大きなものだった。この交渉の過程は正常であり、理解できる」と語った。
ロシアの天然ガスに依存する歐州は、中ロの契約に懸念を示している。獨フォークス誌は、「ウクライナとEUがエネルギー危機に陥る中、ロシアは中國と手を結んだ。ロシアが今後もEUとウクライナに大量のガスを供給するかは未知數だ。少なくとも、ロシアは今や堂々とEUとの天然ガス交渉を進められるようになった」と報じた。