共同統治とは、複數の國家が合意により同一地域や住民に共同して主権を行使することを指す。過去には英國とフランスが南太平洋のバヌアツで1980年の獨立前に実施した例などがある。
日本政府は北方四島に共同統治を導入する場合、歯舞?色丹は日本に返還し、國後?択捉は共同統治とする案を軸に調整に入りたい方針だ。日本が強い施政権を確保することを條件に、4島全域や歯舞?色丹、國後の3島を共同統治の対象とする案も用意する。
どの島を共同統治の対象とするかや、施政権の範囲は今後のロシア側との調整に委ねられるが、ロシアが4島全體の強い施政権を求める可能性もある。
現在、北方四島にはロシア人約1萬7000人が住み、日本人居住者はいない。共同統治を導入した際の施政権の行使については、まず元島民を中心に日本人の往來や居住を自由にし、北方四島に常駐する日本の行政官がこれを管理する方式の採用などが考えられる。
ただし島內の日本人の経済活動、警察権、裁判管轄権をどう扱うかなど、詰めるべき點は多い。それぞれ自國の法律を自國民に適用するか、共同立法地域にするかも決める必要がある。
日ロ共同統治地域を、米國が日本防衛の義務を負う日米安全保障條約の対象とするのかも課題だ。両國首脳間で基本方針の合意に至っても、実現に向けた事務レベル交渉や立法化の作業は數年かかるとの見方が多い。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2016年10月19日