「東アジア平和発展と琉球學建設」國際學術シンポジウムが5月15日に北京で開催された。同シンポジウムは中國社會科學院東中國海問題研究センターと日本研究所が共同で主催し、中國社會科學院國家グローバル戦略シンクタンクが共催。會議は中日の関連分野の専門家を招き、現代の琉球問題の由來と変遷、沖縄が現在直面している安全と発展問題、中國と琉球(沖縄)の交流関係及び琉球學研究の學科創設などについて総合的に話し合った。
中國社會科學院の黨組織メンバーで秘書長の趙志敏氏は挨拶の中で、「琉球と中國には數百年にわたる友好交流の歴史があり、明代初年に公式関係を樹立してから、経済貿易、政治制度、文化教育、天文暦、生産技術など多くの分野で、中國と琉球の交流は実り多い成果を収めてきた。中國と琉球の友好往來は、中國人の海外活動や國際的視野を広げただけでなく、琉球が片隅にあった「東中國海の島國」から、東アジアにつながる『萬國津梁』へと成長するのにも助力した」と示した。
また、東アジアの平和発展のために趙氏は次のように提言した。まず、雙方は手を攜えて東アジアの共同発展を推進していく。経済貿易、観光、農業協力の強化は、中國と琉球の経済の共同発展を促進する重要な手段であり、地域経済協力を深化させるプラットフォームを構築し、模範を確立することもできる。歴史的には、「萬國の津梁」である琉球は東アジア海上シルクロードの重要な拠點だった。現在、われわれは沖縄が21世紀の東アジア経済一體化及び「海上シルクロード」建設において、再びチャンスをつかみ、優位性を発揮し、新時代の地域経済の玄関口と連結の中樞になることを期待している。そして、東アジアの文化交流を共同で促進する。各団體が対話と交流を強化し、友好交流の精神を基礎とし、雙方の経済?人文交流に関する歴史文獻、遺跡遺産、文明価値を積極的に発掘、整理、展示、伝播し、和合共生、開放包容の東アジア文化に新たな意味を加えることを希望している。
日本社民黨の副黨首で衆議院議員の新垣邦男氏は挨拶の中で、「昔から、沖縄と中國は文化、蕓術など多くの分野で密接な交流を続けており、両國民の友好感情を深めてきた。生粋の沖縄人として、中國と沖縄、ひいては日本が長期にわたり平和を保ち、実りある友好交流を続けていくことを望んでいる」と話した。
社會科學院東中國海問題研究センターの主任で日本研究所所長の楊伯江氏は、南西諸島、特に沖縄は現在、軍事対立のリスクが高まっていると述べた。日本政府がこの地域での軍事配備を強化するのは、米國の冷戦思考やゼロサムゲームといった狀況があるためで、中國を多角的に制圧する地域戦略を強化している。この戦略は地域分裂の激化、陣営対立、さらには衝突を引き起こすリスクを秘めており、中日両國の平和を愛する人々、沖縄の現地住民は反対している。沖縄にとって、平和と反戦を守ることこそが正しい主張であり、周辺國および地域と積極的に建設的な対話協力をしてこそ、運命をしっかりと握ることができる。我々は、沖縄が軍事対立の場になるのではなく、平和協力の中心になることを望んでいる。これは沖縄の今後の命運にとっても、東アジアの平和発展にとっても、生死に関わる重要な選択である。また、獨特な歴史的地位、漁業物産、文化観光資源に頼り、沖縄は積極的な対外経済文化交流を通し、自身の平和発展のエネルギーを地域全體に拡大することができる。沖縄は21世紀の「海上シルクロード」の東の起點で、「人類運命共同體」「アジア運命共同體」理念に基づく東アジア地域融合において獨特かつ重要な役割を発揮すべきである。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年5月15日