二、三中全會の『決定』の全般的枠組み
???重點課題について
中央政治局は、次のように考えている。新たな情勢、新たな任務、新たな要求を前にして、改革を全面的に深化する鍵となるのは、一歩進めて公平な競爭の発展環境を形成し、社會経済発展の活力をいっそう高め、政府の効率と機能を一段と向上させ、一歩進めて社會の公平?正義を実現し、社會の調和と安定をさらに促進し、黨の指導レベルと執政能力を一段と高めることである。
こうした重要な課題をめぐって、われわれは強い問題意識をもち、重要問題の解決を求めて、鍵となる問題をとらえてさらに深く考えて検討し、わが國の発展が直面している一連の際立った問題の解決の促進に力を入れるよう強調した。われわれ中國共産黨の黨員は革命を成し遂げ、建設を行い、改革に取り組んできたが、これまでもすべて中國の実際問題を解決するためだった。改革は問題に迫られて生まれ、また問題を解決し続ける中で深化していくものだとも言える。
この35年間、われわれは改革という方法で黨と國家の事業の発展における一連の問題を解決してきた。同時にまた、世界を認識し改造する過程では、前の問題が解決したかと思うと、また新しい問題が発生するので、制度は常にたえず改善していかなければならず、したがって改革は一挙に成し遂げられるものではないとともに、一度苦労すればあとは楽になるといったものでもない。
三中全會の『決定』の起草にあたっては、5つの方面の考えを突出させた。(1)黨と國家の事業の発展の新たな要請に応え、黨の第18回大會が提起した改革開放の全面的深化という戦略的任務を著実に実行に移す。(2)改革を主軸とし、改革の全面的深化についての新たな措置を際立った位置に置き、一般的な措置、重複的な措置、発展のためのみの措置は盛り込まない。(3)重點をしっかりつかむ。人民大衆の苦情が特に厳しい問題をめぐって、人民大衆の聲と期待に応え、重要な分野と鍵となる部分を際立たせ、経済體制改革の牽引の役割を突出させる。(4)積極的であるとともに慎重であることを堅持する。改革措置を設計するには、大膽かつ著実でなければならない。(5)期限を2020年までとし、この期間に照準を合わせて改革の任務を提起し、2020年までに、重要な分野と鍵となる部分の改革において決定的な成果を勝ち取るものとする。
枠組みの構成上、三中全會の『決定』は、當面早急に解決しなければならない重要な問題を要點として、逐條ごとに構成されている。序言と結びの言葉のほか、全體は16の部分、3つのブロックに分かれている。第1部分は第1ブロックを構成し、総論である。主として改革の全面的深化のもつ重要な意義、指導思想、全體的な構想について述べている。第2部分から第15部分までは第2ブロックを構成し、各論である。主として経済、政治、文化、社會、生態文明、國防と軍隊の6つの方面から、改革の全面的深化の主な任務と重要な措置を具體的に配置している。そのうち、経済には6カ條(第2~第7部分)、政治には3カ條(第8~第10部分)、文化には1カ條(第11部分)、社會には2カ條(第12~第13部分)、生態面には1カ條(第14部分)、國防と軍隊の面には1カ條(第15部分)をあてた。第16部分は第3ブロックを構成し、組織指導が內容である。主として改革の全面的深化に対する黨の指導の強化と改善について述べている。