(三)期待と需要の創造。広範囲の調査と話し合い、人々が関心を寄せる話題に関するメディアやウェブサイトの議論、重大政策の制定と最終発表という過程は、中國ですでに定期的になっており、制度化している。この政策決定の過程は、人々の発展に対する新しい期待を生む。新しい期待は新しい需要を生み、しかも中長期的な需要であることが多い。個人株投資家から民間企業や國有企業に至るまで、中國社會全體が五カ年計畫などの政策決定に注目している。過去30年以上に渡り、中國の國民総生産は9%以上の年間平均成長率を維持したが、これは期待と需要の創造によるものだ。
(四)発展管理。中國は獨自の発展モデルを形成したが、その重要な特徴の一つは「発展管理」だ。これは西側諸國の発明した「公共管理」と一致するかもしれない。中國の國民経済五カ年計畫と毎年の中央経済活動會議、地方政府の施行するさまざまな発展計畫は、中國の「発展管理」の重要な構成部分だ。中國の大學は最終的に、現在開設している「公共管理」のカリキュラムのように、「発展管理」のカリキュラムを形成するかもしれない。しかし中國には特殊な國情がある。今日のマクロ調整は、すでにケインズ経済學の範疇を超えている。ゆえに「社會主義市場経済モデル」の中、中國政府が採用できる手段は、ケインズが提唱した財政政策と金融政策を大きく上回っており、中國には多くの國が持たない「ツール」が存在する(國家が保有する土地資源と戦略的資源、業績が好調な多くの大型國有企業など)。これらのツールは中國政府に、より大きなマクロ調整能力を與える。