元米國務省リーガルアドバイザー、スタンフォード大學フーバー研究所上席研究員のエイブラハム?ソファー氏(78)は26日、「一部の國はフィリピンが一方的に申し立てた、南中國海の強制的な仲裁を支持している。このようなやり方は関連國の実益を著しく侵害し、國際法をも損ねる。米國は中國が主張する正しい軌道に戻り、フィリピンを協(xié)議のテーブルにつかせるため建設的な力を発揮するべきだ」と述べた。
ソファー氏はオランダ?ハーグで開催された、南中國海の仲裁案および國際法治シンポジウムにおいて、「國連海洋法條約(以下、同條約)によると、仲裁裁判所は主権問題について裁決を下すことはできない。中國も同條約の規(guī)定に基づき、領(lǐng)海線などの問題を強制的な仲裁から排除している。そのため中國が、フィリピンが一方的に申し立てた仲裁に參加しないことには、確かな法的根拠がある。國際條約は主権國が、外交ルートによる係爭解決手段を保留することを認めている。國際司法?仲裁機関が主権國の合法的な行為を受け入れなければ、國際條約を損ねることになる」と指摘した。
ソファー氏はかつてコロンビア大學法學部で教鞭を執(zhí)り、1985?90年に米國務省リーガルアドバイザーに就任。現(xiàn)在はスタンフォード大學フーバー研究所上席研究員。
ソファー氏は米國とカナダの領(lǐng)土係爭の解決を例とし、「國際的な慣例に基づいても、國際関係の現(xiàn)狀を見ても、南中國海の係爭に類似する國際係爭に、解決の期限を設けるべきではない。米國とカナダは1812年の戦爭以降、國境付近10カ所で係爭中だ。うち一部は領(lǐng)海線をめぐる係爭となっている。両國が仲裁申し立てに同意したのは2ヶ所のみ。その他の係爭は複雑な政治?経済的関心事に関わるため、両國は最適の解決策と時期を慎重に考慮し、どちらか側(cè)に悪影響が生じることを避けざるを得なかった」と説明した。
ソファー氏は、「中國は陸上の國境問題の圧倒的多數(shù)を、段階的かつ効果的に解決している。領(lǐng)海をめぐる係爭解決を目指し、各國が長期的な交渉によりまとめた『南中國海各方行為宣言』に、希望がないわけではない。関連國はさらなる努力により、主権問題を棚上げし、共同発展を可能とすることができる。しかしフィリピンは愚かにも一方的に仲裁を申し立て、これにより中國の立場を変えようとした。これは単なる妄想だ」と述べた。
ソファー氏は元米國務省リーガルアドバイザー7名と連名で、米上院外交委員會に書簡を送り、慎重に同條約への加盟を批準するよう促した。ソファー氏は、「米國の批準の重要な障害物となっているのは、同條約の枠組み內(nèi)で、裁判所が國際條約そのものの制限と主権國の意志を無視し、越権行為により管轄権問題について裁決を下すという懸念だ。南中國海の仲裁裁判は、フィリピンが人為的にこしらえた問題に対して管轄権を持つと宣言した。これはすでに國際司法および仲裁機関の信頼を損ねている。さらに主権?國家安全に影響しうる裁決を下せば、これは司法急進主義の新たな証拠になり、米國に同條約の批準を訴える努力に深刻な影響が及ぶだろう」と懸念した。
ソファー氏は最後に、「米國はこれまでも、そして今後もフィリピンのように係爭を國際裁判所の仲裁に申し立てることはないが、最近になり中國は國際裁判所の裁決を順守すべきだと繰り返し、いわゆる『法治』を支持している。この明らかに誠意に欠ける仲裁を支持するよりも、米國はフィリピンに『偽りの勝利』を求めるのを停止するよう促し、この仲裁に因る損失を阻止するべきだ。米國は中國が主張する正しい軌道に戻り、フィリピンを協(xié)議のテーブルにつかせるため建設的な力を発揮するべきだ」と強調(diào)した。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」 2016年6月29日