米メディアの現地時間30日の報道によると、南中國海問題が中米関係に影響を及ぼす主要議題となるなか、在米中國大使館公使參事官、中國外交部元報道官の劉為民氏は29日にワシントンで開かれたシンポジウムで、「南中國海問題は中米関係における唯一の議題ではない。両國はこの問題により束縛され、區別されるべきではない」「南中國海の一部の島礁における、中國の限定的な軍事施設は、防衛のみを目的としている。また中國には、米國のアジア太平洋における指導的地位を脅かす意図はない」と述べた。
劉氏は、「中國の南中國海における行為は、中國の主権と領土の保全を守るためであり、一部の施設は民間用を目的としている。中國は一部の施設を、他國に開放することになる」と話した。
「これらの限定的な防御施設は、中國の別の場所と何ら変わらない。しかもこれは中國が昔から実効支配している島礁における建設に過ぎない。中國は地域全體を軍事化させるつもりはない」
劉氏は、中國が南中國海の大規模な「島の埋め立て」により現狀を変えているという國際社會の懸念について、「中國はこの懸念を理解する。中國は関連係爭を対話により解決することを主張してきた。しかも中國はアジアの隣國および米國と、対話と意思疎通を続けてきた」と指摘した。
劉氏はさらに「南中國海問題は重要な安全問題であるが、中米関係の唯一の議題ではない。この中米関係がこの問題により束縛され、區別されるのではなく、両國関係の大局を見據えることを願う」とした。劉氏は「急臺頭中であっても、中國の重心は依然として國內事業にある。中國は米國と対抗するつもりはなく、米國のアジア太平洋における指導的地位を脅かす意図はない」と繰り返した。
「中國が最も願わないことは、中米間の衝突だ。これは中國のみならず、米國やその他の國にとっても悪夢だ」
劉氏は中米両國のネットワーク安全をめぐる協力を例とし、「中米雙方が共に努力し、南中國海という重要問題を協力の議題に変えることに期待する」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2016年6月30日