米國のトランプ大統領は現地時間の15日、メディアの「ウイルスは武漢の研究所に由來する」のかとの質問に応じた際、この件についてますます多くのことを聞いており、「詳細な調査」を行う必要があると述べた。ポンペオ國務長官は、その後のインタビューで再び「ウイルスの起源は武漢」だと語り、「中國政府にはっきりさせる必要がある」と高言した。
米國のこうした態度表明は、ポンペオ國務長官が中國の外交擔當の高官と電話で會談してからわずか1日後のことだ。通話の際、ポンペオ國務長官は、「感染癥は國際社會が直面する共通の課題であり、米國は中國と一緒になって雙方の感染癥との戦いにおける協力を強化することを願うとともに、引き続き米中関係の発展のためにコミュニケーションと調整を維持していく」と述べた。米國の政治家が焦點を中米両國による感染癥との戦いから一方的な非難と攻撃へとまたもや方向を転じたことは、前言を覆し、いささかの誠実さもない一面を再び世界に見せつけた。
ウイルスの由來は科學の問題であり、科學的、専門的意見を聞く必要があり、幾人かの政治家の口からのでまかせに委ねられるものではない。世界保健機関(WHO)の責任者は、新型コロナウイルスが武漢の研究所で作られたものであると証明するいかなる証拠もない、と何度も述べた。多くの著名な國際醫學の専門家が、いわゆる「研究所からの漏出」などの説をいささかも科學的な根拠の無いものと指摘している。
だが、米國の政治家はこうした科學的、合理的な聲と提案に耳を貸さず、いわゆる「ウイルスの源は武漢」というでたらめな理屈をひたすら誇張して、手段を選ばず、中國に感染癥災害を引き起こした濡れ衣を著せようとしている。
現在、米國の一部の政治家にとってもっとも差し迫っているのは「選挙政治」のニーズに合わせることであり、そのために現狀の厄介な狀況から速やかに抜け出そうと試みている。トランプ大統領が新型コロナウイルスの大流行に対してこれまでに見つけた「スケープゴート」を振り返ると、それはWHO、ニュースメディア、議會民主黨、各州の州知事などであり、「彼は中國を非難し、オバマ政権を非難し、自分自身を除くあらゆる人を非難している」
トランプ大統領は15日に「感染癥はすでにピークを過ぎた」と宣言したが、最新のデータは、全米の累計報告で感染者數がすでに67萬人を超え、死亡者が3萬3000人を突破したことを示している。米國では16日、1日の死亡者數がこれまでの最高を記録した。目下、トランプ大統領が急いでやらなければならないことは一刻の猶予もなく感染癥をコントロールすることであり、自國の人々に釈明することだ。(CRI論説員)
「中國國際放送局日本語版」2020年4月19日