フィリピンは最近、中國との海上油ガス共同開発の交渉再開を検討している。マレーシアのマハティール元首相は、米國が臺灣問題をめぐり中國を「挑発」していると公然と批判し、中國側(cè)に寄るようASEANに呼びかけ、かつ米國が地域の緊張をエスカレートさせていると批判した。この2件は表面的にはそれほど強(qiáng)い関連性を持たないが、地域における大國の駆け引きの激化を背景とする、ASEANの戦略的自主性の強(qiáng)靭性を反映した。これはある程度、地域諸國の友好協(xié)力の大きな方向を保障している。
バイデン氏の大統(tǒng)領(lǐng)就任後、米政府は「インド太平洋戦略」により、ASEANの政治?外交?安全?経済?人文などへの関與を強(qiáng)めた。特に米國の外交や國防などの部門の高官が、過去に例を見ないほど集中的にASEAN諸國を訪問し、米國とASEANの関係を強(qiáng)化した。これが中國とASEANの関係に対して一定の衝撃を及ぼしたことは間違いない。一部のシンクタンクの専門家と學(xué)者は、中國がASEANで形成した戦略的環(huán)境が徹底的に破壊されることを懸念している。
実際には米國の意思決定層は、ASEAN諸國が中米のどちらかにつくことはないことをよく知っている。ASEAN諸國の意思決定層は何度も米國側(cè)に上述した立場を示している。
歴史と現(xiàn)実の経緯から見ると、ASEANの戦略的自主性は次の3つの面で示される。
(一)地域の利益を優(yōu)先し、中國とASEANの協(xié)力への大國の要素の干渉を効果的に減らす。ASEANの地域協(xié)力における中心的な地位を堅(jiān)持し、非主流化させない。例えば「インド太平洋戦略」の挑戦に対応するため、ASEANは自発的に「ASEAN獨(dú)自のインド太平洋構(gòu)想」を発表した。これには「インド太平洋戦略」に対する発言権の強(qiáng)化、ASEANの地域における中心的な地位の強(qiáng)化という狙いがある。その一方で、地域の平和と安定の維持に盡力する。ASEAN創(chuàng)設(shè)から50年以上に渡る歩みは、平和と安定が地域の繁栄及び発展の礎(chǔ)であることを示している。ASEANはペロシ氏の臺灣訪問を受け集団で聲明を発表し、一つの中國の原則を重ねて表明した。各方面に対して最大限に自制を保ち、挑発行為を避けるよう呼びかけた。ベテラン政治家のマハティール氏は米國の挑発行為に非常に敏感で、かつ地域の平和と安定を脅かす事件に懸念を表した。これはASEAN全體の利益に関わるからだ。臺灣海峽で衝突が発生すれば、ASEANの繁栄と安定が直接衝撃を受ける。
(二)発展協(xié)力を?qū)澩庹撙慰紤]の出発點(diǎn)とし、中國とASEANの協(xié)力の潛在力を引き出す。ASEANの圧倒的多數(shù)の國が発展途上國であり、発展を優(yōu)先事項(xiàng)としている。発展関連の議題の政治利用と安全利用が、ASEAN諸國の根本的な利益に合致しないことは明らかだ。ASEAN諸國のうちフィリピンは人口が1億人を超える大國で、エネルギー不足が発展の重要な障害物になっている。海上油ガス開発はそのエネルギー不足の現(xiàn)狀を効果的に和らげることができる。そのためフィリピンと中國の海上油ガス共同開発は、フィリピンの國益の需要に合致するウィンウィンの結(jié)果だ。當(dāng)然ながら現(xiàn)在は雙方の海上油ガス共同開発における法的な壁を打破し、雙方が受け入れられるプランを見出し、一日も早く雙方に李益をもたらす必要がある。
(三)大國との間でバランスを取る戦略を堅(jiān)持し、どちらか側(cè)につかない。これは中國とASEANの友好協(xié)力の安定性を保証している。大國の間でバランスを取ることはASEANの対外政策の原則であり、ASEANの団結(jié)を維持するための重要な武器だ。ASEANは世界の主な大國との間で対話パートナーシップを構(gòu)築している。これはASEAN全體の利益を守り、國民を中心とするASEAN共同體を構(gòu)築する目標(biāo)を達(dá)成するためだ。中國とASEANの関係はアジア太平洋で最も活力あふれる、最も中身が豊富な関係であり、地域協(xié)力においてけん引力と模範(fàn)効果を持つ。
一部の大國はASEANで中國との斷絶もしくはデカップリングを試み、さらには「反中陣営」を構(gòu)築しようとしているが、これはせいぜいある局面を形成するだけで、流れを形成するには足りない。中國とASEANの友好協(xié)力の大きな流れを逆転させることはできない。これはASEANの戦略的自主性が、複雑な國際情勢の変化の中でますますその強(qiáng)靭性を発揮しているからで、大國の破壊的な干渉と競爭がこの強(qiáng)靭性を効果的に打ち砕くことはない。
?中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)?2022年9月6日
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