中國文化を世界に伝え、文化的価値観を示す
文化はその國のブランドであり、民族的価値観の象徴である。歐米などの國は自國の製品を世界に打ち出すと同時にその価値観をも推し出している。日本は自動車や電器などの製品を輸出すると同時に、華道やアニメ、ファッションデザインを広めた。
「15~16世紀、中國から歐洲へ大量に輸出された陶磁器とシルクは歐洲全體の文化に影響を與えた。中國が輸出したのは製品だけではなく、文化でもあった。中國経済の発展にともない、ますます多くの視線が中國と中國の文化に注目し始めている。今、中國はある問題に直面している。それは、どのようにして世界に自國の文化を伝え、中國文化の価値を體現するのか、という問題だ」と朱氏は語る。
この問題に関する朱氏の提案は次のようなものだ。①伝統を継承すると同時に、伝統を現代に取り入れ、新しい文化の一部、現代における蕓術の自主革新の一部とする。こうしてこそ初めて価値が生まれる。②蕓術の自主革新を提倡すると同時に、蕓術家に対しても、社會責任感を持ち國の利益や人類全體の利益を考慮するよう求める。③奨勵の仕組みを確立し、蕓術的革新を行いつつ中國的価値観も表現する作品を生み出すことを奨勵、促進する。④世界の主要都市や世界的に有名な展覧館に中國の優秀な現代蕓術作品を出展し、中國には優秀な伝統文化だけでなく質が高く深みのある現代蕓術もあることを世界に伝える。