――國際市場で、「メイドインチャイナ」は人びとに廉価、低品質(zhì)を連想させるかも知れません。「メイドインジャパン」もかつてこうした経験がありますが、後に「高品質(zhì)」のイメージを急速に確立しました。どのようにして確立したのでしょうか。
渡辺 それは主に、戦後日本の産業(yè)が発展した時期の國內(nèi)、國際競爭をめぐる環(huán)境と関連しています。日本の國産テレビは當(dāng)初、主に米國のRCA社から重要な特許を20件余り購入しました。しかも各テレビメーカーは同様の特許を取得しているのです。このように、國産テレビは性能面では同じであり、いかに品質(zhì)と耐用度を向上させるかで競い合っていました。同時に、日本企業(yè)には、海外製品がいつ日本市場に打ち込んでくるか分からない、という一種の危機感がありました。安くて質(zhì)の良いものでなければ、國內(nèi)市場を保持することはできない。自動車メーカーの狀況も大體そうでしょう。
駒形 この問題はさらに、日中両國の経済発展の過程での貧富の格差と消費者の基數(shù)と関係があります。日本は戦後の経済発展の過程で、貧富の格差は徐々に縮小していきました。工業(yè)製品は、とくに日常生活と緊密な関係にあるもので、例えば自動車やテレビ、食品などは、主要な消費者は國內(nèi)で増え続けていった中間層でした。各企業(yè)は価格面だけでなく、さらに主要となる品質(zhì)面で努力してこそ、自らの市場シェアを開拓、保持することができるのです。
一方、中國國內(nèi)の消費品企業(yè)は、先ず直面しているのは人口13億という大市場であり、それは日本の當(dāng)時の十?dāng)?shù)倍です。同時に、改革開放以來、中國の貧富の格差は拡大し続けているため、人數(shù)の多くない富裕層は目を品質(zhì)のより高い輸入品に向けがちであり、あるいは直接國外に行って購入するなど、國內(nèi)企業(yè)はまだこうした富裕層のニーズを満たすには至っていません。その他の大多數(shù)の低収入の人たちは、彼らの消費の標(biāo)準(zhǔn)は、主に価格にあり、品質(zhì)はまだ最も重視されてはいません。そのため中國の関連企業(yè)は大量生産、価格の低下を主要な競爭手段としています。これが中國の特色です。
渡辺 例えば自転車ですが、日本では少なくとも1萬円(約700人民元)、中國では最も安いものはわずか百數(shù)十元。それでも、買う人はいます。故障は問題ではない、中國ではどこにでも自転車修理屋があるからです。日本は極めて少ないですね。ですから、日本で売っている自転車は、數(shù)年は故障しないことを保証しなければなりません。
――今回、米國人は「トヨタ」の自動車で鬱憤を晴らしたようですが、中國の自動車業(yè)界も今後、米國からこうした打撃を受ける可能性はあるのでしょう。
渡辺 中國の自動車産業(yè)が直面しているのは、やはり膨大な國內(nèi)市場であり、しかも現(xiàn)在、生産臺數(shù)は限られています。年間生産臺數(shù)が2、3千萬臺に達すれば、私は、米國のみならず、日本も中國を「打撃」すると思いますよ(笑)。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」 2010年3月5日