大統領選後の韓國の外交政策は、北東アジアの平和と安定の大局に関わり、対中政策の方針はその中でも最も重要なバロメーターになる。今年は中韓國交樹立30周年だ。冷戦後の國際構造の深い変化において、中韓関係はアジア太平洋の地政學的な変動、特に半島情勢の動亂という試練を乗り越えた。両國は主な経済?貿易協力及び人文交流パートナーになっており、両國の人々に利益をもたらした。大統領選後に誰が政権を運営するにしても、韓國の周辺外交は國の長期的な利益を出発點とし、次の3つの政策の方向性を把握しなければならない。
(一)米國の中國けん制の逆流に巻き込まれない。韓國はその特殊な地政學的位置により、常に大國との関係を慎重に処理しなければならない。中米間のバランスの取れた「曖昧戦略」は、一時しのぎの策ではなく外交の知恵の現れだ。韓國の外交が獨立?自主性を失えば、自らその戦略的な地位を下げ、戦略上の駒に落ちぶれるばかりだ。韓國側は臺灣問題の高度な敏感姓、米國による中國対抗への抱き込みの危険な結果を理解し、冷靜に評価するべきだ。
?。ǘ┌雿uの長期平和?安定に焦點を絞る。文政権は任期內に南北関係の改善、半島情勢の緩和に積極的に取り組んでいるが、半島の膠著狀態を根本的に覆す力はない。半島問題の根源は依然として、米國の朝鮮敵視の政策にある。米日韓の今回の會談は朝鮮のミサイル発射を厳しく批判する一方で、朝鮮に対して「敵対する意志」がなく、朝鮮側との「無條件の會談」を望むと稱した。そのためには米日韓がひたすら緊張と対立を喧伝するのではなく、十分に対話の誠意を示し、かつ実務的な行動に出る必要がある。半島の非核化と長期平和?安定の目標を達成するため、韓國の新政権は來た道を戻るのではなく、文政権が敷いた道を歩き続けるべきだ。
?。ㄈ┓g健で実務的な対中政策の方針を保つ。中韓の國民感情は近年悪化しており、韓國民間の中國へのネガティブな認識が蔓延している。これはまず米國と西側の中國に関するネガティブな報道の影響のためで、次に両國の人々の歴史?文化問題をめぐる対立によるものだ。韓國の保守派が主導するメディアと一部の政治家?學者はその裏で、これを助長する役割を演じている。中國側は韓國の特殊な歴史的境遇と地政學的狀況を理解している。韓國の対中政策も民族主義の情緒をコントロールし、狹隘なポピュリズムによる束縛を回避するべきだ。
中國側は米韓同盟及び米日韓の協力に対して、地域の平和と安定に資するべきであり、中國を含む第3者の利益を損ねるべきではないという立場を貫いている。日本や韓國との同盟関係を強化する米國の「中朝に圧力」という政策の方針について、韓國は戦略上の冷靜を維持し、直ちに「ブレーキ」の力を発揮する必要がある。ひたすら米日に迎合すれば、最後には戦略的な余地を失い國益を損ねることになるだろう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2022年2月15日