中國の溫家寶総理は14日午前、全國人民代表大會(全人代=國會)閉幕後に、北京の人民大會堂で記者會見し、國內外の記者からの質問に答えた。
シンガポール「聯合早報」記者:総理が近年、政治體制改革に何度も言及していることが大きな関心を呼んでいる。政治體制改革に繰り返し言及するのはなぜか。政治體制改革の難しさはどこにあるか。
溫総理:政治體制改革については、これまで十分に説明してきた。この問題に関心を寄せる理由は、責任感によるものだ。四人組の打倒後、中國共産黨は若干の歴史問題に関する決議を採択し、改革開放に乗り出した。だが「文革」の過ちと封建制度の影響を完全に取り除くことはできなかった。
経済発展に伴い、所得分配の不公平や信頼の欠如、汚職?腐敗などの問題が生じた。こうした問題を解決するには、経済體制だけでなく、政治體制、特に黨と國家の指導者制度を改革する必要がある。
改革は現在、正念場に來ている。政治體制改革を成功させなければ、経済體制改革の徹底はありえない。これまで収めた成果を失うことにもなりかねない。社會が直面する新たな問題も根本的な解決が図れず、文化大革命のような歴史的悲劇が繰り返される恐れもある。黨員と指導幹部の一人一人がこうした緊迫感を持つべきだ。
改革の難しさも熟知している。いかなる改革にも、人民の覚悟と支持、意欲、創造の精神が不可欠となる。中國のような13億の人口を抱える大國であれば、さらに國情を踏まえた上で、社會主義民主政治を段階的に構築する必要がある。たやすいことではないが、改革は立ち止まることも後戻りすることもできない。前進あるのみだ。
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「人民網日本語版」2012年3月14日