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（前回からの続き）

それでは、「コスト」と表現(xiàn)を変えて、客観的な観察をしてみましょう。利益率とは言い換えれば、コストの売上に対する割合なわけです。売上が少なくてもコストが低ければ利益率は低くありませんし、売上が多くても、コストが高ければ利益率は低いわけです。つまり利益率は売上の量に関係しないわけですね。（ちなみに、前回のパート１最後でニュアンス的に使った表現(xiàn)ですが、手間＝１國(guó)內(nèi)物価水準(zhǔn)下でのコスト、コスト＝國(guó)際的統(tǒng)一物価水準(zhǔn)下でのコスト、と読み替えれば誤解のない表現(xiàn)となります。経済のグローバル化が進(jìn)めば、情報(bào)の非対稱性が緩和され「眼前の手間」＝「世界標(biāo)準(zhǔn)コスト」に近づくというようなイメージでしょうか。）

主にお茶の栽培という農(nóng)業(yè)手法そして機(jī)械生産が難しいという特殊性から、そのお茶生産のほとんどのコストは、２０１０年現(xiàn)在でも「人件費(fèi)」ということになります。そしてこの「人件費(fèi)」がほとんどの原価構(gòu)成を占めるというところが「１點(diǎn)目のミソ」であります。また、お茶は寒い地域では育たなかったりと、栽培地域が限定されます、結(jié)果として消費(fèi)地での自國(guó)生産が需要に追いつかない場(chǎng)合に貿(mào)易が必須の要素になります。これが「２點(diǎn)目のミソ」です。この２つの要素のため數(shù)百年の昔から、発展途上國(guó)にとっては格好の輸出材となり、先進(jìn)國(guó)にとっても輸入に頼らざるをえない狀況なっていました。もし、人件費(fèi)が高い國(guó)（現(xiàn)代で言えば先進(jìn)國(guó)）でしかお茶が育たないような作物であったならば、歴史は変わっていたでしょう。お茶の歴史に、先進(jìn)國(guó)はお茶を輸入したい國(guó)、発展途上國(guó)はお茶を輸出したい國(guó)という、「分業(yè)」の構(gòu)図ができたわけです。

そんな、世界の富の分布と地理的制約をベースにしたお茶産業(yè)の発展の歴史がありましたので、つい最近まで、各國(guó)だけのDomesticな中での利益率としては、保たれていた力関係だったわけです。つまり、生産地では、人件費(fèi)は安く、その割に、先進(jìn)國(guó)にお茶以外の財(cái)よりは相対的に高額商品として販売できたので、その生産地內(nèi)での利益率は決して悪いものではなかったわけですし、世界的な「分業(yè)」の構(gòu)図を打破するまでの力関係にはならなかった、発展途上國(guó)の生産業(yè)者と先進(jìn)國(guó)の小売ブランドが強(qiáng)く爭(zhēng)うことはなかったわけです。しかし、お茶産業(yè)としてのバリューチェーンが近代になり成熟し（各プロセスごとの情報(bào)の非対稱性がなくなってくる、同プロセス位置間での競(jìng)爭(zhēng)が激しくなる、差別化のしにくい生産プロセスの業(yè)者は持続的な生存をしにくくなる）、さらに重要なことには、先進(jìn)國(guó)と発展途上國(guó)の経済的格差が縮まり、その生産プロセスと小売ブランドでの長(zhǎng)期的な「利益率」として差が開くようになりました。

そして、現(xiàn)在もなお、お茶関連産業(yè)のバリューチェーン上で生産プロセスは利益率が低く、小売ブランドは利益率が高いという狀況が、生産プロセスに位置する企業(yè)が「世界的分業(yè)打破」への「動(dòng)機(jī)」をもってときているわけです。

冒頭の話にもどります。お茶関連産業(yè)が面白いのはなぜか。そうなんです、発展途上國(guó)の経済的地位が國(guó)際的に高まってきたことで、これまでの「利益率」の構(gòu)造に歪みが出たことになるからです。たとえば、世界の最大お茶生産拠點(diǎn)であります、中國(guó)やインドというこの２つの國(guó)を例に出しただけでピンと來るのではないでしょうか。経済的発展の著しい大國(guó)となってきたこの両國(guó)です。生産拠點(diǎn)での人件費(fèi)があがってきます、そして、販売価格も上がってきます（世界的な水準(zhǔn)での物価に近づいてくる）、輸入に頼っていた先進(jìn)國(guó)の小売ブランド企業(yè)は、生産能力を有しませんから、雙方のバーゲニングパワーが変化します。ここで、バリューチェーン上の各プロセスに位置している個(gè)別企業(yè)は戦略を迫られるわけです。先進(jìn)國(guó)に多く點(diǎn)在していた小売ブランドは、発展途上國(guó)內(nèi)の生産拠點(diǎn)業(yè)者を買収するという選択を検討する必要がでてくるでしょうし、また発展途上國(guó)に多く點(diǎn)在していた生産拠點(diǎn)業(yè)者は、強(qiáng)くなった通貨、経済力、交渉力をもとに小売ブランドの買収を検討することになります。そう、まさに、いま、１６００年、ヨーロッパ列強(qiáng)の東インド會(huì)社から始まった、お茶の國(guó)際取引の大きな編成が行われようとしている最中なわけです。

この數(shù)百年の歴史をみているだけでもワクワクしますし、お茶という嗜好品としての興味を個(gè)人的にひかれますし、経営學(xué)的にも面白いM&A（下流が上流を買収、上流が下流を買収、競(jìng)合が水平的に買収）の話題でもありますし、興味がつきません。

さらにいえば、中國(guó)という國(guó)はその「渦中」でありますから、僕はその「現(xiàn)場(chǎng)」を目にすることもできます。単なる生産拠點(diǎn)だった福建省のひとつのお茶畑事業(yè)主が、小売ブランド化し、貿(mào)易も行ない、一気に大きくなるところも目にすることになるでしょう。一方で、ヨーロッパの伝統(tǒng)総合ブランドWedgwoodなどが、福建省に広大な生産直営拠點(diǎn)を設(shè)けるかもしれないわけです。

最後に、日本のお茶の話題として。

中國(guó)「茶産業(yè)」の國(guó)際的な自然の流れの中での、大変化となります。一方で、日本、何もしなくては、國(guó)際的な大変化の波で埋沒しかねない日本の「茶産業(yè)」です。しかし僕としては、獨(dú)特のセグメントで競(jìng)爭(zhēng)できるところもあるので、盛り上げていきたいと思います（僕の頭の中に浮かんでいるアイディアを産業(yè)振興に適用してみますので、これについてはまた別のところでお話しましょう。）。

いままさに、世界の荒波が「お茶」から巻き起こっていると行っても過言ではないでしょう。いずれにしても、めちゃくちゃ熱い世界各地の「お茶関連産業(yè)」の業(yè)界構(gòu)造変化、中國(guó)で、日本で、インドで、イギリスで、フランスで???観察していくのはいかがでしょうか。もちろん、そんなことを考えるときには、おいしいお茶を飲みながら！

(中川幸司　アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

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?中國(guó)網(wǎng)日本語(yǔ)版(チャイナネット)?　2010年9月6日